元DeNA久保康友、5敗目も断トツ80K メキシコLで球宴初選出の可能性高まる

メキシカンリーグのブラボス・デ・レオンでプレーする久保康友【写真:球団提供】
メキシカンリーグのブラボス・デ・レオンでプレーする久保康友【写真:球団提供】

8回途中9安打7失点で5敗目「日本の打者のような選手ばかりでやりにくかった」

 メキシカンリーグのブラボス・デ・レオンに所属する元DeNAの久保康友投手が1日(日本時間2日)にホームで行われたペリコス・デ・プエブラ戦に先発し、119球を投げ、今季最多の11三振を奪ったが、7回1/3、9安打、7失点で5敗目を喫した。チームは5-11で敗れたが、23勝27敗で南地区4位をキープした。久保の通算成績は12試合4勝5敗、防御率5.86となった。

  序盤、4点のリードをもらったが、中盤、コツコツと当ててヒットを狙ってくる相手に意表を突かれた。

「今日は(接戦だったので、無駄な走者を出さないためには)三振を狙うしかなかった。メキシコの選手の多くはフルスイングしてくるが、プエブラはほかのチームとは違い、全員が当ててヒットを狙ってきた。日本の打者のような選手ばかりでやりにくかった」

 完璧にとらえられた当たりは少なく、外野の手前にポトリと落ちるアンラッキーなヒットが重なり、4回に3点を失うと、5回には外角低めの球を左打者に左翼に運ばれる2ランを献上。チームは6回に同点に追いついたが、久保は8回1死から四球と安打を許し、降板。リリーフ陣が四死球などで勝ち越しを許し、負け投手となった。

 勝てば3位プエブラと3ゲーム差に縮まっていたが、この日の黒星で再び5ゲーム差。ブラボスは4月5日の開幕以来、南北両リーグの4位以下のチームとしか対戦しておらず、今回のカードからはプエブラ、メキシコシティと上位チームとの対戦が続くため、6月中旬のオールスター休みまでの残り10試合の結果が、後半戦での上位浮上への鍵となってくる。

 この日、黒星を喫した久保だが、11三振を奪い、リーグトップの通算80奪三振。ホームのファンからは、打者を追い込むたびに「ポンチェ(スペイン語で『三振』の意味)!」と声援が飛ぶことが常となった。奪三振数は2位に21差をつけて独走しており、6月16日にメキシコシティで行われるオールスターに選出される可能性も高くなってきた。前日の5月31日(同6月1日)に野手のファン投票が終了。投手はファン投票ではなく、監督推薦で選ばれるが、久保は投球回73回2/3もリーグトップで、近日中に発表されるメンバーに名を連ねることになりそうだ。

 次回登板予定は7日(同8日)に敵地で行われるプエブラ戦。プエブラは標高約2100メートルと、過去に投げた経験がある都市の中では最も高く、標高約1800メートルのレオンよりもさらに気圧が低い、投手には不利な打者天国の環境となるが、久保は「次はもっと打球が飛ぶので、しっかり抑えたい」と、リベンジを誓った。

(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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