かつての首位打者、セットアッパーらが2軍で“準備中” 再び輝きを取り戻せるか?

ソフトバンク・長谷川勇也【画像:(C)PLM】
ソフトバンク・長谷川勇也【画像:(C)PLM】

日本ハム浦野は2軍で1勝1敗5セーブ、楽天久保は2勝0敗3セーブ、防御率1.05

 現在、1軍は交流戦の真っ只中にあるが、2軍では若手、中堅、ベテランがそれぞれの目的を持ってグラウンドで汗を流している。「ファーム」という名の通りに育成の場でもある2軍では、若手選手の出番がより優先されることも少なくはない。だが、2軍には実績ある選手を復調に導くための調整の場としての側面も存在している。

 そこで、今回は過去に1軍で十分な実績を上げており、今季の2軍で活躍が期待できる成績を残している選手たちを各球団から1名ずつ紹介。これまでの経歴と今季置かれた状況について解説し、復活への期待感を述べていきたい。(6月5日終了時点)

○浦野博司投手(日本ハム)

2019年成績(2軍):10試合 1勝1敗5セーブ 11.2回 15奪三振 防御率3.09

 セガサミーから2013年のドラフト2位で入団した浦野投手は、プロ1年目から先発として7勝を挙げる活躍を見せる。2016年に発覚した、利き腕である右肩の骨が壊死するインピンジメント症候群という難病を乗り越えて、2018年にはリリーフとして36試合に登板。一時は抑えを務めるなど適性の高さを示し、2勝2敗9ホールド7セーブ、防御率2.16という好成績を収めた。

 しかし、2019年は4月に入ってから不安定な投球が散見されるようになり、2失点した4月29日のソフトバンク戦を最後に2軍での再調整を余儀なくされる。それでも2軍ではイニング数を上回る奪三振数を記録して持ち味を発揮し、1軍復帰に向けて調整を続けている。難病を克服して蘇った右腕が、再び1軍で重要なピースとなれる可能性は十分にあるはずだ。

○久保裕也投手(楽天)

2019年成績(2軍):16試合 2勝0敗3セーブ 15.2回 20奪三振 防御率1.15

 東海大学から2002年にドラフト自由枠で巨人に入団した久保投手は、2010年に40ホールドポイント、2011年に21ホールド20セーブを記録するなど主力投手として活躍。ケガの影響で1軍登板なしに終わった2015年オフに横浜DeNAに移籍したが、ここでも9試合の登板にとどまって2年連続で戦力外に。2017年からは、自身3球団目となる楽天に移籍した。

 新天地でも久保投手はケガに苦しみ、一時は育成落ちも経験したが、2017年に27試合で防御率3.60、2018年に25試合で防御率1.71とその実力は健在。2019年はここまで1軍での登板機会こそないが、2軍では15.2回で20奪三振と抜群の投球を続けており、準備は万端といえそうだ。通算500試合登板の偉業まであと21試合に迫っている百戦錬磨の右腕は、優勝を争うチームの強力なブルペン陣にさらなる厚みをもたらしうる存在だ。

西武大石、ロッテ大谷は1軍での出場は未だにない状況も2軍で好結果を残す

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