田中将大、4勝目もNYメディア厳しく「スプリット問題で補強の必要性高まる」
メッツとのダブルヘッダー第1試合で7回途中7安打5失点で4勝目を挙げた
■ヤンキース 12-5 メッツ(日本時間12日・ニューヨーク)
ヤンキースの田中将大投手は11日(日本時間12日)、本拠地で行われたメッツとのダブルヘッダー第1試合に先発。6回2/3を投げ、7安打5失点(自責4)で5月12日以来30日ぶりの今季4勝目を挙げた。
1点リードの3回に遊撃・グレゴリアスの失策から連打で同点。同無死一、二塁からはマクニールに3号3ランを浴びて4失点したが、4回に打線がウルシェラの5号2ラン、ボイドの16号3ランで大逆転。7回2死一塁で降板したものの、6回2/3で今季最多101球、7奪三振無四球、7安打5失点だった。防御率3.58となった。
5月7日の本拠地マリナーズ戦から7試合連続で6イニング以上。チームを3連勝へ導いたが、地元メディアは右腕へ厳しい論調だった。米テレビ局「CBSスポーツ」は「マサヒロ・タナカのスプリット問題により、ヤンキースがローテーションを補強する必要性が高まる」との見出しで、3回にマクニールに本塁打とされたスプリットを課題視。「今季タナカが決め球のスプリットで打たれた本塁打6本目となった。昨季はスプリットで本塁打を5本打たれた。一昨年は、キャリア最多の8本だった」と勝負球の精度を欠けていることを指摘した。
同局は「スプリット問題を抱えていても、タナカは14試合83回で防御率3.58としている。これは決め球が不調な投手にしては、かなり良い成績である」としながらも、こう厳しい論調を続けた。
「6月に入り、タナカのスプリットの不調が長引くほど、復活する可能性が低くなる。現時点で彼は効果的だが、ヤンキースはどのくらい長くそれを期待できるか分からない。カーブのないクレイトン・カーショー、スライダーのないクリス・セール、チェンジアップのないヒュンジン・リュウを想像してみてほしい。決め球を失うと、もう同じ投手ではない」
「タナカのスプリットの不調により、チームが先発投手を獲得する必要性は増している。なぜなら、決め球が不調の状態で、彼がどれくらい長く効果的でいられるか分からないからである」
地元メディア「ノースジャージー・コム」も「マサヒロ・タナカは以前から変わらない問題に直面し、また1イニングで本塁打などで4失点した」と指摘。厳しい論調がある一方で、地元紙「ニューズデイ」は「タナカはヤンキースの3つのエラーを乗り越えて勝利投手となった」と味方の失策にも屈しずに好投したことを称賛。地元紙「ニューヨークポスト」は「打線の援護により、マサヒロ・タナカは3回の4失点を乗り越えた。右腕は3登板連続で自責4以上としていた。前回の2登板とは違い、今回はヤンキースが勝利した」と伝えた。
昨季開幕投手のセベリーノが離脱中。実績豊富な田中にはエース級の活躍を期待されている。辛口のNYメディアはただ勝つだけでは許してくれないようだ。
(Full-Count編集部)