日ハム吉川、3年ぶり古巣復帰で決意 「ゼロからのスタートと思っている」

入団会見に臨んだ日本ハム・吉川光夫【写真:石川加奈子】
入団会見に臨んだ日本ハム・吉川光夫【写真:石川加奈子】

巨人からトレード移籍し3年ぶりに古巣復帰となった吉川

 巨人から日本ハムにトレード移籍した吉川光夫投手が28日、札幌ドームで入団会見を行った。背番号は56。会見後にはソフトバンク戦の試合前練習に参加した。

 リーグ優勝した16年以来3年ぶりに日本ハムのユニホームに袖を通した。チームメートに笑顔で迎えられた吉川は「懐かしいなというのと不思議な感じがある」と照れくさそうに語った。

 今季巨人ではリリーフとして9試合に登板して防御率9.95と結果を残せなかったが、イースタン・リーグでは14試合に登板して23回3分の2を投げ、防御率1.52の成績を残している。直近では22日のイースタン・リーグ日本ハム戦(土浦)に2番手で登板して3回4安打2失点(自責0)で3勝目を挙げている。

 この日の練習では、札幌ドームのブルペンに入り、首脳陣の前で30球を投げた。自身の状態について「良くなっていると思います」と即答した左腕は「どこで投げるかわからないですが、投げるところでしっかりと抑えたい」と続けた。

 栗山英樹監督は「本人には『おかえりなさいじゃない。覚悟して勝負しなさい』という話をした」と明かした。監督就任1年目の12年には「今年ダメなら俺がユニホームを脱がせる」と叱咤激励して14勝5敗、防御率1.71と06年高校生ドラフト1位左腕を覚醒させた。恩師の思いを聞いた吉川は「僕自身もゼロからのスタートと思っている。一つずつつないでいきたい」と覚悟をにじませた。

 今季開幕投手を務めた上沢直之投手が左膝蓋骨骨折で今季絶望となり、チームの台所事情は苦しい。先発か中継ぎか、注目が集まる起用法について指揮官は「考える」と答えるにとどまった。吉川は「言われたところでしっかりやるだけ」と柔軟に対応するつもり。「監督の助けになれるようにやりたい」と力を込めた。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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