鷹の米ドラ1右腕、成功の鍵は王会長 元Gクロマティ氏「外国人の扱いを熟知」
巨人史上最強の助っ人クロマティ氏が指摘「王サンはアメリカの少年をどう扱うべきかわかっている」
ソフトバンクと電撃契約し、日米球界で大きな話題を呼んだのが、昨年ブレーブスにドラフト1巡目(全体8位)で指名されながら入団に至らなかったカーター・スチュワート投手。19日に来日後初めてブルペン入りした19歳右腕のNPBの活躍の可能性について、巨人史上最強の助っ人と呼ばれた元外野手のウォーレン・クロマティ氏は、重大な鍵を握る存在がいると指摘している。
米国からの“ドラ1助っ人”として注目を集めているスチュワート。ソフトバンクでは8人目の外国人選手(その後、コラスが育成から支配下となり9人に)で、現在はファームで新天地への適応をじっくりと進めている。
「スチュワートが成功できるのか、個人的にも注目している。鍵になるのは王サン。王サンは31歳で日本に来た時の私の監督だったんだ」
クロマティ氏は、スチュワート成功のキーマンにソフトバンクの王貞治取締役会長の名前を挙げた。1984年にモントリオール・エクスポズ(現ナショナルズ)から巨人に移籍したクロマティ氏。当時、巨人を率いていたのが、王会長だった。クロマティ氏は、87年には主砲としてセ・リーグ制覇に貢献した。
「ジャイアンツとしては創立50周年という時期だったので、優勝争いに関する巨大なプレッシャーがあった。ワタシ、王サン、そして、ジャイアンツに掛かったプレッシャーは絶大でしたね。そして、王サンは私が成功できた大事なポイントだったと思う。彼は外国人選手の扱い方を熟知している。外国人選手の扱いが難しいケースは少なくない。選手にも実績やプライドもある。何かあると、外国人選手はみんな王サンのところに行くんだ。親身にコミュニケーションを取ってくれる。そして、選手との相互理解を深めていた。私もそうだった。絆があったね。王サンは日本にきたばかりのアメリカの少年をどう扱うべきかわかっている。それが大きい。それがスチュワートにとってのアドバンテージだ」
98年まで巨人で師弟関係を築いた王会長を敬愛してやまないクロマティ氏は、息子のミドルネームに「オー」と付けたほど。優れた人間性で有名なかつての“師匠”がトップに君臨するソフトバンクの環境は、スチュワートの才能の開花に向けて、大きなメリットになる――。かつての最強助っ人は絶大な信頼を寄せていた。
(Full-Count編集部)