鷹・和田、675日ぶり本拠地白星は母親への誕生日祝いに「たまたま今日で…」

今季本拠地初勝利を挙げたソフトバンク・和田毅【写真:荒川祐史】
今季本拠地初勝利を挙げたソフトバンク・和田毅【写真:荒川祐史】

デスパイネの満塁弾では両手を掲げて喜び爆発「年甲斐もなくハシャいじゃって」

■ソフトバンク 4-1 楽天(3日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクの和田毅投手が2017年8月27日のロッテ戦以来、675日ぶりに本拠地ヤフオクドームで白星をあげた。3日の楽天戦。7回まで4安打無失点と好投すると、7回裏にデスパイネが劇的な満塁弾を放ち、白星を手にした。

 久々にあがった本拠地のお立ち台。和田は照れ臭そうに「2年間も待たせてしまい、すみません」とファンに謝罪した。左肩の故障を乗り越えて手にした久々のホームでの勝利。「すごくいい試合で、こういう試合で勝てて良かった」と爽やかな笑顔を浮かべた。

 初回を3者凡退で発進すると、2回1死一、二塁のピンチも下位打線を打ち取り難なく凌いだ。「球が浮いたりもあったけど、修正できた。打たれたのは甘い、高い球。手応えとしては(前回の)巨人戦より、また良かった。7回まで投げられたのは大きかった」。7回は相手の4、5、6番を3人で封じた。「次がラストと言われていたので、あそこは全力で抑える気持ちだった」。ウィーラーを空振り三振に取ると、グラブを叩いてガッツポーズ。感情を爆発させた。復帰後最長となる7回を投げ抜き4安打無失点の好投だった。

 6回までゼロ行進が続いていた味方打線も7回に援護を送ってくれた。明石、福田の連打、グラシアルの四球で満塁とし、デスパイネが満塁弾。ベンチで見ていた和田も思わず両手を上げて歓喜。「うっちー(内川)と満塁ホームランあるんじゃない?って話していたら、本当になったので…。年甲斐もなくハシャいじゃいました」と笑顔で舞台裏を明かしていた。

 試合後の囲み取材も終わろうとしていた時、ふと和田は「たまたま今日お袋の誕生日だったんです。勝ててよかったです」と母親のバースデーだったことを明かした。そして「今年は全部、誕生日に登板が絡んでいるんです」とも。実戦復帰を果たした4月3日はかすみ夫人、そして、ウエスタン・リーグの阪神戦を投げた5月14日は父親の誕生日だったという。母親へバースデー勝利を贈った和田。「調べたら、娘の誕生日は試合がなかった」とオチをつけて報道陣を笑わせていた。

 試合後のお立ち台では「まだまだ3勝目、4勝目ともっとチームの力になれるように頑張ります」とファンに誓った和田。もう完全復活と言っていい。百戦錬磨の頼もしきベテラン左腕が、本来の姿を取り戻した。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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