10年ぶり「捕手の2桁盗塁」達成なるか? 阪神梅野とホークス甲斐が足で魅せる

捕手の最多盗塁は1952年大洋・荒川昇治の32盗塁

 少し前まで駿足の捕手と言えば楽天の嶋基宏だった。通算でも50盗塁しているが、最近はやや陰りを見せている。梅野、甲斐が2桁盗塁をマークすれば、2009年の阪神・狩野恵輔以来10年ぶりとなる。21世紀以降でシーズン2桁盗塁を記録した捕手は、この年の狩野だけだ。

 かつては、俊足が売りの捕手も少なくなかった。捕手のシーズン盗塁数5傑。

32盗塁 1952年 荒川昇治(大洋)109試合(捕)107
30盗塁 1940年 吉原正喜(巨人)104試合(捕)104
25盗塁 1950年 荒川昇治(松竹)132試合(捕)131
20盗塁 1984年 伊東勤(西武)113試合(捕)113
20盗塁 1939年 三浦敏一(名古屋)83試合(捕)65

 20盗塁以上は5例だけ。荒川昇治は草創期のセ・リーグで活躍した強打の捕手。ホームスチールも記録している。近年では、前ロッテ監督で現中日コーチの伊東勤が、5回2桁盗塁を記録。通算でも134盗塁。9盗塁の梅野、7盗塁の甲斐はともに盗塁死は2回だけ。成功率が高いから、ベンチからゴーサインが出るのだろう。

 昭和時代には捕手の2桁盗塁は50回記録されているが、平成時代は7例だけ。令和最初の年に、2人の捕手2桁盗塁という“偉業”は達成されるだろうか?

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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