田中将大、球宴初登板へ“らしさ”失わず「『あ、田中投げてたんだ』ぐらいで…」

MLB球宴の前日練習に参加したヤンキース・田中将大【写真:編集部】
MLB球宴の前日練習に参加したヤンキース・田中将大【写真:編集部】

2014年のダルビッシュはカーブで沸かせるも…「僕あんな抜いたカーブ投げられないので」

■ア・リーグ – ナ・リーグ(日本時間10日・クリーブランド)

 クリーブランドのプログレッシブ・フィールドで9日(同10日)に行われるメジャーリーグのオールスター戦に選出されたヤンキースの田中将大投手が8日(日本時間9日)、前日練習に参加した。直前の会見では「一人ぼっちでいます(笑)」と話していたが、フィールドでは今季限りで引退する同僚のCC・サバシア投手とキャッチボール。その後の野手陣のフリー打撃中は、“宣言通り”に外野で一人で過ごした。

 恒例となっている50分間のオールスター前日会見では、文字通りスター選手ばかりが並んだ会場で、日本メディアだけでなく、米メディア、韓国メディア、さらにはニカラグアメディアからも質問を受けた。ルーキーイヤーの2014年は選出されながらも右肘の負傷で出場できなかったため、オールースターの会場に来たのはこれが初。過去の球宴については、2007年にイチロー氏が史上初のランニング本塁打を放ち、MVPに輝いた試合については「印象深い1つのこと」というが、「そんなに落ち着いては見てなかったとは思います」と振り返る。

 ア・リーグのアレックス・コーラ監督(レッドソックス)は、先発のジャスティン・バーランダー投手(アストロズ)の後に2番手として田中を投げさせる予定だと明言。日本人投手がマウンドに上がることになれば、2014年のダルビッシュ有投手(当時レンジャーズ)、上原浩治投手(当時レッドソックス)以来となる。ダルビッシュは、ブレーキの効いたカーブを投げて球場を沸かせたが、田中は「僕あんな抜いたカーブ投げられないので」と苦笑。そして、「僕は、振り返ったときに『あ、田中投げてたんだ』ぐらいの空気の感じでいいです」と笑顔で続けた。

「今年はものすごく苦しんでいる部分もありますし、でもやっていれば、こういう風にいいこともあるんだなとは思うので、それはこれまでもいろいろとやってきて、経験してわかっている部分ではありますけれど、たださらにそれは実感した。やっていればいいこともあるというのはあるので、後半に向けてもいい弾みにしたいですし、バトルし続けますよ、自分の課題に対しては」

 メジャーの舞台で戦い続けた自身への最高の“ご褒美”となった2度目のオールスター選出。夢舞台でも“らしさ”を失わず、悲願の世界一を目指す後半戦への「弾み」とするつもりだ。

(Full-Count編集部)

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