歴史に残るHR競争、準決勝の死闘に選手も驚愕 「まるでタイソン対ホリフィールド」

球宴HR競争準決勝で対戦したブラディミール・ゲレーロJr.(右)とジョク・ピーダーソン【写真:Getty Images】
球宴HR競争準決勝で対戦したブラディミール・ゲレーロJr.(右)とジョク・ピーダーソン【写真:Getty Images】

3度の延長戦の末にゲレーロJr.が計40発で計39発のピーダーソンを撃破

 MLBオールスターのホームランダービーが8日(日本時間9日)、インディアンスの本拠地クリーブランドのプログレッシブ・フィールドで行われ、メッツのピート・アロンソ内野手が、ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.内野手との新人対決の決勝を制して優勝した。準優勝のゲレーロJr.は史上最多91本塁打を記録。3度の延長戦の末に、2人で合計79発が飛び出したジョク・ピーダーソン外野手(ドジャース)との準決勝の壮絶な打ち合いについて、ライバルのオールスター選手は「タイソン対ホリフィールドだ!」と、伝説のボクシング世界ヘビー級タイトルマッチにたとえている。

 メジャー史に残る激戦となった。ゲレーロJr.は初戦で、1ラウンドあたりの最多本塁打記録となる29本塁打を放ち、アスレチックスのチャップマンに快勝。準決勝でも29発を放ったが、ドジャースのピーダーソンも29発でタイに。1分間の延長戦でも互いに8発ずつを放って、3スイングずつの再延長戦に突入した。両者1本塁打でひと回り目は終了。ふた回り目にゲレーロJr.が2発、ピーダーソンは1発に終わり、ようやく決着した。ゲレーロJr.は計40発、ピーダーソンは計39発という歴史的な名勝負となった。

 3万6119人の大観衆を沸かせた準決勝を第1ラウンドで敗退したパイレーツのジョシュ・ベル内野手も絶賛した。

 MLB公式サイトによると、初戦で18本放ちながらブレーブスのアクーニャJr.に敗れたベルは「これは自分が今まで見た中で最もクレイジーなシーソーゲームだった。まるでマイク・タイソン対ホリフィールド戦だ。強打の持ち主同士の対決。どっちが勝つのかわからなかった。ジョクが魅せて、ブラッドが勝ったんだ」と語ったという。

 1996年と1997年に世界ヘビー級タイトルマッチで世紀の勝負を繰り広げたボクシング界の両チャンプの激闘に、計79発飛び出した準決勝の死闘をたとえていたというベル。記事の中で「フィールドにいて、打球音を聞きながら、観衆の興奮を感じることができたのは最高だったよ」とも語っている。

 決勝ではアロンソに敗れたゲレーロJr.だが、ピーダーソンとの伝説の死闘はオールスターの歴史に刻まれた。

(Full-Count編集部)

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