西武に12球団最大級の新道場 “練習の鬼”山川の思い継承へ「4番が誰よりも練習する」

室内練習場で素振りをする松井稼頭央2軍監督【写真:安藤かなみ】
室内練習場で素振りをする松井稼頭央2軍監督【写真:安藤かなみ】

西武に新たに室内練習場と選手寮が誕生 松井稼2軍監督「1軍の選手たちが打てば…相乗効果に期待したい」

 メットライフドームの大規模改修に伴い、若獅子寮と室内練習場も取り壊しが決まっている。西武第二球場の右中間フェンス後方に位置する室内練習場の深緑のトタン屋根には、選手たちが打ち上げた打球が当たって穴が開いた箇所を修理した後が無数に残る。その隣に、真新しい若獅子寮と室内練習場が建てられた。

 室内練習場は「ライオンズトレーニングセンター」と名前を変え、生まれ変わった。旧室内練習場では打撃練習をする場所に限りがあり、時には打撃用のマシンを待つ選手たちが順番待ちをすることもあった。新しいトレーニングセンターではマシン打撃のレーンが4か所に増えたことに加え、これまでは2軍選手の数のみしか用意されていなかったロッカーが増設され、在籍する全ての選手に十分な数が確保された。報道各社に各施設がお披露目された際には、松井稼頭央2軍監督がこう話した。「1軍の選手たちがここで打っていれば、2軍の選手はそれ以上に打たないといけない。相乗効果に期待をしたい」。

 まだ新施設が稼働する前のことだ。夜のとばりが降りたころ、室内練習場からカツンカツンとボールを叩く音が聞こえてくる。ナイトゲームを終えた山川の姿がそこにあった。試合終了後、ほどなくしてバットを担いで室内練習場に向かい、打った日も、打たなかった日も、同じように振り込み続ける。昨季優勝チームの4番を任されるプレッシャーもある中、「50本」というとてつもない数字を口にし、その実現のために練習を怠ることはない。もともと「野球に関しては“鬼の心配性”」と自称する山川には、練習に対してのぶれない思いがある。

山川を駆り立てるきっかけになった上本1軍ブルペン捕手の言葉だった

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