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なぜ大船渡の国保監督は佐々木朗希“温存”を貫いたか? 春に語っていた決意

第101回全国高校野球選手権岩手大会で、高校最速163キロ右腕の佐々木朗希投手のいる大船渡、一関工、花巻東、黒沢尻工が4強入りした。この日は休養日。頂点まであと2つの戦いになった。

大船渡・佐々木朗希【写真:荒川祐史】
大船渡・佐々木朗希【写真:荒川祐史】

岩手大会23日は休養日 大船渡は一関工と24日に準決勝を戦う

 第101回全国高校野球選手権岩手大会で、高校最速163キロ右腕の佐々木朗希投手のいる大船渡、一関工、花巻東、黒沢尻工が4強入りした。この日は休養日。頂点まであと2つの戦いになった。

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 大船渡は21日の準々決勝で、前日の4回戦で194球を投げた佐々木を温存。大和田健人投手、和田吟太投手の力投で延長11回に及ぶ接戦の末に盛岡四を破った。

 思い出すのは、5月18日の岩手県春季大会の1回戦・釜石戦のことだ。国保陽平監督は何度も佐々木登板のタイミングがありながらも、起用せず。チームは延長サヨナラで敗れ、指揮官は「(先発の)和田が一生懸命投げていた。勝ちを付けさせてあげたかった」と語っていた。本音は「勝ち」よりも「自信」だっただろう。しかし、最後はサヨナラ負けだった。

 岩手の上位高校、東北大会に出場する名門たちと公式戦を戦って、力を付けるという考え方もあった。「(佐々木の)ワンマンチームになりそうなんですが、誰が出ても、勝つことができるようにしたいんです」。言葉を慎重に選びながら、国保監督は言った。夏大会までの2か月という短い期間で、選手たちの踏ん張り、成長にかけることにした。

 どちらが正解だなんてわからない。それは夏の大会の生徒たちの奮闘が証明すると思っていた。

 大会まで1か月を切った6月末の練習試合後、国保監督に聞いた。あの春の負けから、選手たちに変化はありましたか?と。

「特に投手陣の目つきが変わりましたよ。『自分、行きます!』みたいな。練習や試合の中で、自分がマウンドを守るんだというのを目で感じています」

 それが大和田であり、和田らのことだったのだろう。マウンドは渡さない――。そんな気概が勝利に直結していた。この6月の練習試合はダブルヘッダーでDH制を採用。第1試合で佐々木は登板。第2試合ではDHで出場することなくベンチで声を出していた。打つ方でも“佐々木抜き”で勝つ準備もしていた。

 夏の県大会が始まる直前、指揮官は「これがよかったと思える大会にしたい。佐々木中心になるかもしれないし、他の子も一生懸命やっているし、投げられれば、行きたいし……。(起用は)当日の朝まで悩むと思う」と語っていた。佐々木のことも当然だが、他の選手の起用にもたくさんの時間をかけて思いを巡らせている。どんな結果が出ようが、成功と反省は生まれる。もう迷うことなく、頂点だけを見据えて戦ってほしい。

(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)

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