阪神大山、広島西川&バティスタら…初の「規定打席」に近づく12人の打者

阪神・大山悠輔(左)、広島・西川龍馬【写真:荒川祐史】
阪神・大山悠輔(左)、広島・西川龍馬【写真:荒川祐史】

現時点での規定打席到達者で、過去に到達経験がないのは6選手

 規定打席とは、試合数×3.1(小数点以下は四捨五入)で算出される数字。打率や出塁率など「率」の成績は、規定打席以上でランキングされ、タイトル獲得にはこの規定打席が条件となるものもある。規定打席に到達して初めて「レギュラー野手」と言っても良いだろう。

 今季の7月23日時点での規定打席に達している選手はセ・パそれぞれ31人いる。その中で、これまで、シーズン規定打席に到達したことのない選手は6人ずついる。

○パ・リーグ 順位は打率
荻野貴司(ロ)80試355打席315打数100安7本30点18盗 .317(1位)
ブラッシュ(楽)80試327打席264打数73安22本64点2盗 .277(13位)
大城滉二(オ)88試335打席295打数79安3本28点10盗 率.268(16位)
渡邉諒(日)80試330打席288打数76安7本38点0盗 率.264(17位)
甲斐拓也(ソ)90試313打席266打数68安9本34点7盗 率.256(23位)
福田周平(オ)82試356打席304打数77安1本20点19盗 率.253(25位)

 ロッテの荻野は2009年のドラフト1位で入団しリードオフマンとして期待されたが、これまで故障が多く、10年目のここまで規定打席に達したことはなかった。現在はパ・リーグの首位打者に立つ。初の規定打席到達で首位打者となれば2リーグ分立後では2004年の広島、嶋重宣以来史上2人目となる。

 楽天の新外国人ブラッシュは好機での強さが光る。オリックスの大城は2015年ドラフト3位。昨年は規定打席に15打席足りなかった。日ハムの渡邊は過去5年の出場試合は合わせて94試合だったが、今季は正二塁手に。打撃が向上したのが大きい。

 甲斐は昨年の日本シリーズで一躍注目されたが、昨年は高谷裕亮らとの併用で、363打席だった。今季は打撃でも貢献しており、終盤までマスクを被る機会が増えている。オリックスは2年目の福田を主として1番で起用している。19盗塁はリーグ3位だ。

○セ・リーグ
神里和毅(De)85試346打席322打数92安6本24点10盗 .286(11位)
バティスタ(広)83試332打席293打数82安23本53点0盗 .280(14位)
大山悠輔(神)90試396打席365打数100安11本54点2盗 .274(16位)
西川龍馬(広)86試339打席308打数84安6本39点3盗 .273(17位)
近本光司(神)89試394打席358打数97安7本28点20盗 .271(20位)
村上宗隆(ヤ)90試370打席324打数76安20本67点3盗 .235(30位)

 DeNAの神里はルーキーだった昨季も開幕戦でスタメン起用されるなど活躍したが、8月に死球で右足甲を骨折し戦線離脱。今年は打撃好調だ。広島のバティスタはドミニカ共和国のカープ・アカデミーからメヒアとともに入団して4年目。エルドレッドの穴を埋めて主軸として活躍している。

 阪神の大山は2016年ドラフト1位。今季は4番で起用されているが、100安打に達しているものの、主軸としてはやや物足りない成績だ。広島の西川は昨年まで三塁手だったが、丸佳浩の後釜を狙って外野に転向。守備面では無難にこなしている。

 阪神の近本は昨年のドラフト1位。開幕から2番中堅で起用される。20盗塁はリーグ3位。勝負強さも見せている。ヤクルトの村上は2017年ドラフト1位。打率は低いもののリーグ屈指の長打力と勝負強さを見せている。

 シーズン最終の規定打席は443。各選手ともにまだ多くの打席に立たなければならない。予断を許さないが、この中の何人が最終の打率ランキングに名を残すだろうか。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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