イチロー氏、大船渡・佐々木に初言及 「囲碁のファンが見たって凄いのは分かる」
決勝戦での登板回避については「細かく知らないと、軽軽にはお伝えすることはできない」
マリナーズのイチロー氏(会長付特別補佐兼インストラクター)が、岩手県大会の決勝で登板のないまま花巻東に敗れた大船渡の163キロ右腕・佐々木朗希投手の今後に期待を寄せた。
「160何キロを投げるんでしょ? そんなの囲碁のファンが見たって凄いのは分かるんじゃないの? 野球ファンじゃなくたって分かるレベルでしょ。楽しみなのは誰が見たってそうでしょ」
かつての異能の打者がユーモラスに紡ぐ言葉は、動画でチェックしたという17歳右腕の非凡さを浮き立たせている。
ならば、愚問と捉えられる覚悟で投げ掛けてみた――。
「勝負してみたいですか?」
意外にも、誠実な答えが返ってきた。
「もう(打席に)立てないからね。草野球をやりに来いよとは言えないし。(現役で)やってればね、いつかは……もちろんですよ」
苦笑交じりながら、結語に本音をのぞかせたイチロー氏。賛否の声が上がる登板回避については、「僕はその経緯を詳しく知らない。細かく知らないと、軽軽にはお伝えすることはできない」。現役時代同様、詳細を把握できないことには私感を挟まない姿勢は一貫している。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)