日ハム清宮「4番が打たなきゃ負ける」栗山監督はV犠飛に「前に進む感じ」

日本ハム・清宮幸太郎【写真:石川加奈子】
日本ハム・清宮幸太郎【写真:石川加奈子】

初回1死一、三塁で中犠飛「攻める気持ちだけは忘れずに」

■日本ハム 6‐1 楽天(17日・札幌ドーム)

 日本ハムの清宮幸太郎内野手が17日、本拠地楽天戦で先制犠飛を打ち上げた。4番に座って4試合目で初打点。これが決勝点となり、チームの9連敗ストップに貢献した。

 初回1死一、三塁の先制機。楽天の先発・菅原に2球で追い込まれた清宮が、一瞬よぎった弱気を振り払い、気持ちを奮い立たせた。「打てなかったらどうしようと思いましたが、攻める気持ちだけは忘れずに臨みました」。3球目、133キロ内角スライダーを振り切り、きっちり中堅に犠飛を打ち上げた。

 王柏融とともに上がったお立ち台では「勝った瞬間、ものすごくホッとしました。1つ勝つことがこんなに難しいと改めて実感しました」と本音を打ち明けた。4万1138人と超満員の本拠地で連敗を止め「これだけたくさん応援してくださると全然違います」と感謝した。

 高卒2年目の20歳が連敗の責任を一身に背負っていた。右手母指球部挫傷で戦線離脱した中田翔内野手に代わり、13日ロッテ戦(東京ドーム)から4番に座るが、ロッテ3連戦は自身10打数2安打で打点を挙げられず、チームも連敗を止められなかった。「4番が打たなきゃ負ける。それを強く感じました。やることは変わりませんが、責任は重いなと思います」と重責を受け止める。栗山英樹監督は「責任があると、“何かしなきゃ”と思う。結果も大事だけど、何を考えて、何をしたかが大事。前に進む感じがある」と評価した。

 3回の第2打席は四球を選んでつなぎ、5回1死一塁で銀次の好補に阻まれて併殺となったものの、一塁線に強烈な打球を放った。7回1死一、三塁で一ゴロに倒れた。この日の4番としての仕事ぶりについて清宮自身は「まだまだですね」と満足はしていない。

「チャンスでたくさん回ってきますし、大変だけど、やりがいのあるポジションだと思います」と4番について語った清宮。「こうやって勝ったことで、1つきっかけになって、追い上げられたら」と力を込めた20歳の言葉が頼もしく響いた。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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