鷹・中村晃、先制2ランで今季初お立ち台 怪我乗り越え「楽しくプレーできている」

ソフトバンク・中村晃【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・中村晃【写真:藤浦一都】

「ここでプレーできるのは当たり前じゃない」離脱中に感じたプレーできる喜び

■ソフトバンク 5-1 楽天(4日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクの中村晃外野手が、初回に値千金の2ランを放った。4日、本拠地ヤフオクドームでの楽天戦。初回無死一塁で、楽天先発の則本昂から右翼ホームランテラス席へ3号2ランを運び、先制点を生み出した。

「日本を代表する投手なので立ち上がりが鍵になると思っていた」とお立ち台で振り返った中村晃。牧原が左前安打で出塁し、2ボールからの3球目、真ん中に入ってきたストレートを一振りで捉えた。「テラスにはいくかな、と」。手応えは十分。打球は予想通りにホームランテラス席へと飛び込んでいった。先制の2ラン。結果的にはこれが決勝点となった。

 今季は右脇腹の怪我、そして自律神経失調症で開幕1軍メンバーから外れた。5月31日に今季初めて1軍に昇格したが、6月半ばに今度は腰痛で出場選手登録を抹消された。再昇格は8月10日。今季放っている3本の本塁打はいずれも、この再昇格後。この日は今季初めて本拠地のお立ち台にも立ち、徐々にではあるものの、本来の姿を取り戻してきている。

 怪我などに苦しめられた今季の前半。「怪我している選手の気持ちとか、1軍に行きたくても行けない選手の気持ちを感じることができた。どう思って毎日過ごしているのか、考える時間がたくさんあった。ここでプレーができるのは当たり前じゃないんだなと思った」。感じたのは1軍の舞台でプレーできる喜び、有り難さだった。

 ベンチではデスパイネや松田宣の本塁打に、弾けんばかりの笑顔を浮かべる中村晃の姿があった。「個人的な成績は今年は関係ないので。チームが勝てるように、勝ちに繋がる1本が打てればいいと思っています」と語った背番号7。「緊張しながらも、楽しくプレーできていると思います」という一言が印象的だった。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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