【U-18W杯】日本、世界一へ求められる打線の奮起 得点力向上へ必要な“好球必打”
「しっかりタイミングを取って、打つべき球だけを打つという集中力が必要」
一方で、5点を奪いながら3安打に終わった打撃については、野口氏はカナダ投手の攻略は簡単ではなかったとしながらも、打席での「集中力」を求めた。
「バントを使ってのチャンスの作り方は日本らしかったですが、あと1本が出なかった。バントミスの処理のエラー、ショートのエラーと、どれもカナダにもらった点でした。カナダの先発投手のように、140キロ中盤が出て四球を出すタイプは、いつストライクが来るか分からない。あれだけ荒れてしまうと打ちにくいので、打席での集中力にかかってきます。ボールっぽい球に手を出してポップフライ、ボテボテのゴロという場面が多かったですが、これは打ち方どうこうではなくて、ストライク、ボールを見極めるしかありません」
チャンスでいかにボールをしっかりと見られるか。もちろん、打席で集中していない打者などいないだろうが、知らない投手だからこそ、“好球必打”が求められるというのだ。
「米国もまだ投手を隠していると聞きます。どんなタイプか知らない中で、球が速くて荒れ気味の投手の場合は、集中力を研ぎ澄まさないといけません。カナダ戦では四球を10個取った。これはシングルヒットを10本打ったのと同じことです。なので、あとは最後の仕上げの部分。打席の中でどう過ごせていけるか。得点圏まで走者を進めているので、外野の頭を越えていく打球を打たなければいけないわけではありませんが、だからといってコツンコツンと当てにいくばかりでも良くない。しっかりタイミングを取って、打つべき球だけを打つという集中力が必要です」
多士済々の投手陣がいるだけに、あとは打線が点を取れるか。世界一へのカギははっきりとしている。6日は、日本戦で目の色を変えてくる韓国戦。相手は5日の台湾戦に敗れて決勝進出へ崖っぷちに立たされているだけに、必死で勝利を目指してくるはずだ。野口氏は「韓国の選手の気迫は凄いでしょうし、球場の雰囲気も異様になるでしょう。技術のある選手ばかりなので、強い気持ちを持って臨んでもらいたいです」と期待を寄せる。課題を1つ1つクリアして、世界一への階段を上がっていきたいところだ。
U-18W杯の侍ジャパン高校代表の試合日程は以下の通り(※全試合BS朝日・AbemaTVで放送予定)。
○オープニングラウンド
8月30日(金)日本vsスペイン 4○2
8月31日(土)日本vs南アフリカ 19○0
9月1日(日)日本vsアメリカ 16○7
9月2日(月)日本vs台湾 1●3
9月3日(火)日本vsパナマ 5○1
○スーパーラウンド
9月5日(木)日本vsカナダ 5○1
9月6日(金)18時~ 日本vs韓国
9月7日(土)12時30分~ 日本vsオーストラリア
(Full-Count編集部)