楽天2軍が創設15年目で初のイースタン制覇 来季1軍で活躍が期待される選手は?
巨人の5連覇を阻む 投手では小野&藤平、野手では卓丸&山崎らが台頭
楽天が26日にイースタン・リーグで優勝を決めた。球団創設から15年目でのイースタン初優勝だった。ここではチーム創設からの1軍と2軍の成績を見ていこう。
【楽天1、2軍の年度別成績】
○2005年
1軍 6位136試38勝97敗1分 率.281
2軍 4位96試47勝47敗2分 率.500差9.5
○2006年
1軍 6位136試47勝85敗4分 率.356
2軍 4位96試45勝44敗7分 率.506差6.0
○2007年
1軍 4位144試67勝75敗2分 率.472差13.5
2軍 5位96試46勝46敗4分 率.500差6.5
○2008年
1軍 5位144試65勝76敗3分 率.461差11.5
2軍 4位96試46勝45敗5分 率.505差10.0
○2009年
1軍 2位144試77勝66敗1分 率.538差5.5
2軍 7位108試43勝63敗2分 率.406差17.0
○2010年
1軍 6位144試62勝79敗3分 率.440差15.0
2軍 4位108試57勝49敗2分 率.538差3.5
○2011年
1軍 5位144試66勝71敗7分 率.482差23.5
2軍 3位108試57勝48敗3分 率.543差2.0
○2012年
1軍 4位144試67勝67敗10分 率.500差7.5
2軍 3位108試55勝47敗6分 率.539差10.5
○2013年
1軍 1位144試82勝59敗3分 率.582差–
2軍 5位108試56勝49敗3分 率.533差5.5
○2014年
1軍 6位144試64勝80敗0分 率.444差17.0
2軍 4位111試52勝52敗7分 率.500差11.5
○2015年
1軍 6位143試57勝83敗3分 率.407差33.5
2軍 5位112試54勝54敗4分 率.500差5.5
○2016年
1軍 5位143試62勝78敗3分 率.443差25.0
2軍 2位113試62勝48敗3分 率.564差4.5
○2017年
1軍 3位143試77勝63敗3分 率.550差15.5
2軍 2位122試70勝47敗5分 率.598差3.5
○2018年
1軍 6位143試58勝82敗3分 率.414差29.5
2軍 5位119試52勝60敗7分 率.464差20.0
○2019年
1軍 3位143試71勝68敗4分 率.511差7.5
2軍 1位120試68勝47敗5分 率.591差–
※差は首位とのゲーム差。2005年、06年のパ・リーグはプレーオフの成績で順位が決まったためゲーム差はなし。2軍は7球団中の順位、今年の成績は9月26日時点。
チームが創設された2005年、1軍はもう少しで100敗という記録的な大敗を喫したが、2軍は5割をキープした。当時の2軍の主力には、ドラフト7位でこの年に入団した現1軍監督の平石洋介がいた。平石は翌年には.429で最高出塁率のタイトルを獲得する。
2軍は2009年には最下位になったが、それ以外の年は中位で終わっている。ただ、1軍にあまり人材を輩出してこなかった。他球団では筒香嘉智(DeNA)、角中勝也(ロッテ)、山川穂高(西武)、今村信貴、岡本和真(巨人)、上林誠知(ソフトバンク)ら、ファームでタイトルを獲得して1軍の主力になるケースが多い。一方、楽天は2007年の田中将大(現ヤンキース)をはじめ、有望な若手は2軍を経験せずに1軍でプレーすることが多かった。13年には中川大志がイースタンの本塁打、打点の2冠王に輝いたが、1軍では活躍できず17年オフに戦力外通告。18年からDeNAでプレーしている。
今季の楽天2軍は、巨人の5連覇を阻んで初優勝した。主力として活躍したのは、内田靖人(打率.262、14本塁打)、卓丸(打率.277、1本塁打)、山崎剛(打率.251、2本塁打)、小野郁(2勝、13セーブ)、藤平尚真(3勝2敗、防御率2.91)ら。この中には一時期1軍で活躍した選手もいるが、これらの顔ぶれからどれだけの選手が来季、1軍の主力になるか。
(広尾晃 / Koh Hiroo)