「パワプロ」「プロスピ」の“能力”どう決める? 選手も一喜一憂の裏側に迫る

KONAMIプロデューサーの山口剛さん(左)と森博信さん【写真:編集部】
KONAMIプロデューサーの山口剛さん(左)と森博信さん【写真:編集部】

「特殊能力も、まずは公式記録を参考」「時事ネタも…」

――それは面白いですね。今季の飛躍を見ると、ヤクルトの村上宗隆選手などは能力が上がり続けたのではないでしょうか?

山「村上選手は最初はパワーは『B』くらいだったと思います。アップデートで能力が上がるというのもありますし、『ライブ能力』は、現状の能力と今の活躍の差分から『どのくらい上げる』というのが決まります。ですので、確かに村上選手のパワーの上がり幅は大きいですね。他にも、阪神の近本選手も序盤の活躍がすごかったので、すぐに能力が上がりました」

――逆に下がることもあるんですか
山「下がることも検討しましたが、上がるだけになっています」

森「特殊能力がつくこともあります。サヨナラを打ったら『サヨナラ男』とか」

――実際のプロ野球の世界を反映してよりリアルさを……というものですね。

山「そうですね。いつでも遊んでいただければ、そのときの最新データで遊べますというソフトです」

――『パワーヒッター』や『アベレージヒッター』に代表される特殊能力はどうやって作られるんでしょうか?

森「特殊能力も、まずは公式記録を参考にします。それこそ盗塁のように公式記録を参考にするところもあれば、先ほど言ったようにみんなが感じている印象とかで反映することもあります。実際の試合の映像を見て、その選手がクイックが上手い、上手くないとか、そういうところも含めて能力に反映しているところもあります」

山「時事ネタのようなものも結構あります。昔は松坂投手が西武にいたときには『力配分』という特殊能力が誕生しました。抑えなければならない打者や場面であれば、全力で投げてくるという能力を時事ネタとして採用したりとかもありますね」

――ということは、世の流行にもかなり分析されていますか?

山「そうですね、世の中の反応みたいなものは常に気にしています」

森「流行った用語をそのまま特殊能力名にしたりとか。『レーザービーム』、『ささやき戦術』、『バズーカ』などはそうですね」

――昨年ブームとなった『甲斐キャノン』はまだないですね?

山「今年、甲斐選手の能力として肩とかは凄く上がっています。ですが、特殊能力として固有名称がつくようなものに関しては、相当年数の実績のデータをふまえて検討するようにしています」

――今年は日本ハムで特殊なシフトを敷いたりしています。そういった特殊シフトが取り入れられたりはしますか?

山「実は過去に1度だけ、特殊シフトを作ったことがあります。それは、広島にブラウン監督がいた頃で、内野を5人にする“ブラウンシフト”を再現しました。需要もありましたので。今後も同じく話題になるようなシフトが出てきましたら是非検討させていただきます」

(Full-Count編集部)

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