通算383本塁打も殿堂入りは難しい? 打者有利の本拠地を後悔「僕には欠点がある」

ロッキーズなどで活躍したラリー・ウォーカー氏【写真:Getty Images】
ロッキーズなどで活躍したラリー・ウォーカー氏【写真:Getty Images】

ウォーカー氏は通算17年で2160安打、383本塁打、230盗塁、打率.313、OPS.965

 2020年のアメリカ野球殿堂入り候補者が18日(日本時間19日)に発表された。ロッキーズなどでプレーしたラリー・ウォーカー氏は、今回で10度目の候補者入りとなり、記者投票での選出はラストチャンスとなる。圧倒的な打撃成績を残しながら、選出されるかの瀬戸際となっているウォーカー氏はMLB公式サイトで、打者有利の本拠地球場でプレーしたことが低評価の原因だと語っている。

 カナダ出身のウォーカー氏は、1989年にエクスポズ(現ナショナルズ)でメジャーデビューすると2年目にはレギュラーを掴み、1992年にはオールスターに出場するなど活躍した。打者有利のクアーズ・フィールドが開場した1995年にロッキーズに移籍すると、打撃はさらに向上。1997年には打率.366、49本塁打、130打点、33盗塁の圧倒的な成績で本塁打王、リーグMVPに輝いた。

 その後は3度の首位打者を獲得するなどメジャー17年で、2160安打、383本塁打、1311打点、230盗塁、打率.313、OPS(出塁率+長打率).965をマーク。安打、本塁打、打点すべてでカナダ出身者最多記録となっている。また、ゴールドグラブ賞に7度輝くなど、守備でも高い評価を得ている。

 しかし、引退後の2011年に野球殿堂の有資格者となったウォーカー氏は、1年目に投票率20.3%に終わり、殿堂入りに必要な75%には遠く及ばない評価となってしまった。さらに2014年には10.2%まで落としたが、その後は毎年投票率を増やして今年には54.6%まで達していた。来年がラストチャンスとなるが、MLB公式サイトで「僕には欠点があると思う。それはクアーズフィールドでプレーしたことだ」と、過小評価の原因を語っている。

 ウォーカー氏が全盛期に10年間プレーした本拠地クアーズ・フィールドは圧倒的に打者有利な球場として有名。記事では「その球場ではボールが飛び、得点が多く入り、多くのスポーツメディアがそこでの業績は関係のないように扱い始め、それが継続した」とし、ロッキーズに所属した打者の成績はまるで“参考記録”のように扱われ、過去に殿堂入りした選手はゼロとなっている。

 昨年は元マリナーズのエドガー・マルティネス氏が最終年で滑り込んだ。ジーター氏らが新たに登場した今年の殿堂入り投票がどのような結果になるのか注目だ。

(Full-Count編集部)

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