「適応は容易ではない」 同僚パットンが語ったレイズ筒香成功のカギとは?
DeNAパットンが米メディアに明かした外国人選手に対する配慮と雰囲気作り
DeNAからポスティングシステム(入札制度)でレイズ入りが決まった筒香嘉智外野手について、2017年から3年間、同僚でメジャー経験も豊富なスペンサー・パットン投手が「(メジャー)適応することは容易ではない」とレイズの地元紙「タンパベイ・タイムズ」で明かしている。見出しでは「レイズのスラッガー、ヨシ・ツツゴウから何が予測できるか? かつてのチームメートに聞いてみた」と紹介。難しいとされるポイントだけでなく、レイズにマッチしている“好材料”やクラブハウス内の秘話もコメントしている。
パットンは「ツツゴウは良いチームメートで、打撃も良い。しかし、メジャーへの移行は、タフになるだろう」と語っている。
その大きな理由は、常時150キロ後半の速球を投げてくるMLBの投手たちとの対戦だという。それについては「注意深く見守るべきだ」と語った。記事では「日本では、少なくとも僕のいるディビジョン(セ・リーグ)では、90マイル半ばから、後半の投球を毎日のように見ることはない。醜い変化球もね。それに対応できるかがカギだと思う」と筒香がスピードボールや、ムービングボール、野球環境にいかに慣れ、対応できるかがポイントだと挙げている。
過去に多くの日本人野手が挑戦したが、パットンの視点では「これまで、日本人で、アメリカにきて成功したのは、2人ぐらいしかいない。(ヒデキ・マツイとイチロー・スズキ)。あとは、現在の(ショウヘイ)オオタニ」とマリナーズなどで輝かしい成績を残したイチロー氏やヤンキースで日本人初となるワールドシリーズMVPを獲得した松井秀喜氏、そして現在、“二刀流”として戦うエンゼルスの大谷翔平投手だとキッパリ。その域に入るためにはそう簡単ではないと冷静に分析している。
ただ、成功をもたらす可能性も十分にあるし、そうなることも元同僚として望んでいる。「はじめは大変だと思う。彼は、おおらかで気のいい奴だよ。そして、努力するし、向上心もある。彼はやると思うよ」と球場を広く、左右にも打ち分けられる技術は本拠地のトロピカーナ・フィールドにはマッチするし、DeNAのベンチでも外国人選手にはそれぞれの母国語で話しかけ、雰囲気をよくしてくれていたなどと、感謝しているエピソードも披露している。
「彼はスペイン語で話そうとしていた。ラテンアメリカの音楽が好きでクラブハウスにはよくかかっていた。(MLBでもチームメートと)上手くやれるよ」
また、パットンは筒香を「典型的な日本人プレーヤーとは全く違う」とし「多くの日本人は厳しく管理された練習を長い時間行うが、筒香はもっとオープンで、変化を好んだ」と打撃練習は異なる練習法を試し、練習時間についてもコンパクトに内容を重視してやっていたことがメジャー、特にレイズのスタイルと合っていると言及した。
「彼は日本でも、メジャーリーグの雰囲気があったよ」。レンジャーズとカブスで、多くのメジャーリーガーと対戦してきたパットンは、愛情を持って課題、ポイントを挙げ、大きな期待を寄せていた。
(Full-Count編集部)