“孤軍奮闘”の吉田正、MLB282発ジョーンズ加入で? 19年のオリ打者陣を振り返る
メジャー通算282発の超大物・ジョーンズ加入で打線に厚み
打線が今季以上の成果を出すためには、ここに挙げた選手以外の活躍は不可欠だ。まず今季91試合出場し、打率.262の成績を残している大城滉二内野手。特に年号が令和に変わった5月1日から、15試合連続安打を放って話題を呼んだ。この感覚を取り戻し、競合の多い内野争いから頭一つ抜け出したい。
ドラフト2位ルーキーの頓宮裕真内野手はいきなり開幕スタメン、しかも5番に座った。新人が開幕クリーンアップに名を連ねるのは球団62年ぶり。その試合でプロ初打席、初安打、初打点を同時に達成し、大器としての潜在能力を見せつけた。しかし7月以降はプロの壁に跳ね返され、ファームに戦いの場を移した。ファームでは26試合に出場し、打率.275だった。秋季練習から捕手に再転向している。
宜保翔内野手は高卒1年目の今季、ファームで111試合に出場した。打率.227、20失策とまだまだ未熟な部分が目立つが、成長次第では今季固定できなかった遊撃手のポジションを射程に収めることもありうる。
ドラフト1位太田椋内野手は骨折で開幕に出遅れ、復帰直後の6月は月間打率.203とプロの壁に跳ね返された。しかし続く7月は同.271、8月は同.281、9月は同.286と尻上がりに成績を上げ、秋季練習では西村監督が宜保と太田の遊撃手の定位置競争を示唆。フレッシュな布陣が見られる可能性も十分にある。
2014年以来となるAクラス復帰のためには、打線の中心に座る吉田正を引き立たせる打者の台頭が不可欠だ。打率に加え、チーム長打率もリーグ最下位の.353だったが、これはモヤの加入だけでは不十分。既存戦力、そしてオフに獲得したMLB282発の超大物・ジョーンズの加入でどのような化学反応が生まれるのか。安定した得点が見込める打線が固定できるかが重要になってくるだろう。