レッズ秋山が少年時代に学んだ“継続力” 「今にも生きている」努力の重ね方とは?
少年時代は素振り1日100回、達成感から得た自信
西武から海外FA権を行使してレッズに移籍した秋山翔吾外野手が19日、横浜市で開催された「第3回神奈川学童野球指導者セミナー」に登壇し、自身の少年時代を語った。
父の影響で野球を始めたという秋山は「父は子どもを野球選手に育てようとしていて、物心ついた頃にはボールとバットがある生活だった」と回顧。その後ソフトボールを始め、小6では軟式野球も経験した。
そんな父には厳しく育てられたといい「他の子がボールを使って遊んでいても、今はとにかく試合までバット振っておきなさいと言われたことがあった。僕はボールで遊びたくてバットを置いたら、カバンを放って『帰れ!』と言われた。その時に、父は僕を他の子と一線を画して見てくれているのだと感じた」と、幼心にプロへの道を感じたという。
その後も父や母の期待を受けて野球を軸に進学を決め、プロの世界を目指した。秋山が他の人と違ったのは“継続力”で、「毎日やる習慣がついていた。1日100回の素振りはきついが、体力がついてきているのがわかったし、今にも生きている」と達成感を感じながら日々努力を重ねた。プロに入り、MLB入りを決めた今でも年末年始や場所を問わず、毎日体を動かすことは日課だという。
そういった経験から、学童野球の指導者や保護者には「1日5~10回でも、自分から進んでやるような形がいいと思う。できることからやる方が習慣になる」と提言。その日の体調や天気、遊びたいといった欲望があったとしても、「やるべきことをこなした、というのは自信になる」と継続と習慣化の大切さを繰り返した。
秋山はこの5年間、西武でフルイニング出場を続けたが、「体調の悪い日、成績が落ちて打ちたくない日、それをどう乗り越えるか」、これも少年時代の経験が生きている。「今でも1番になりたいというのがある。僕はこんな感じですが、野心家なので」とニヤリ。会場を沸かせていた。
(臼井杏奈 / Anna Usui)