通算762発ボンズ氏、通算354勝クレメンス氏は殿堂入りならず 薬物使用疑惑が影響か

ロジャー・クレメンス氏(左)とデレク・ジーター氏【写真:Getty Images】
ロジャー・クレメンス氏(左)とデレク・ジーター氏【写真:Getty Images】

ボンズ氏、クレメンス氏は有資格8年目も殿堂入りならず

 米国野球殿堂は21日(日本時間22日)、2020年の米国野球殿堂入り選手を発表し、元ヤンキースのデレク・ジーター氏が資格1年目で99.7%の票を集めて選出された。昨年の元ヤンキースのマリアーノ・リベラ氏に次ぐ史上2人目の満票選出はならなかった。ロッキーズなどで通算2160安打を放ち、対象最後の10年目となるラリー・ウォーカー氏も選出。一方で、薬物使用疑惑が影を落としている歴代最多の通算762本塁打のバリー・ボンズ氏、サイ・ヤング賞を歴代最多の7度受賞し、通算354勝を挙げたロジャー・クレメンス氏らは選出されなかった。

 ボンズ氏はパイレーツ、ジャイアンツでプレーし、2001年にシーズン歴代最多73本塁打をマーク。通算762本塁打、2558四球、688敬遠四球のMLB史上最多記録を記録した。通算22年間で2986試合出場、打率.298、1996打点、514盗塁、出塁率.444、OPS1.051をマークした。オールスター戦には14度選出、MVPも通算7度受賞したものの、筋肉増強剤などの薬物を使用していた疑いが浮上していた。241票、得票率60.7%だった。

 クレメンス氏はレッドソックス、ブルージェイズ、ヤンキース、アストロズでプレー。ブルージェイズ時代の97、98年に投手3冠に輝き、7度のサイ・ヤング賞を受賞した。MLB歴代9位となる通算354勝、同3位となる4672奪三振をマーク。24年のキャリアのうち19年で2桁勝利したが、薬物使用疑惑が大きく影響したとみられる。242票、得票率61.0%だった。

 米国殿堂入りは10年以上連続でメジャー取材をする米国野球記者協会(BBWAA)に所属する記者が投票権を持ち、全投票数の75%以上を獲得した候補者が殿堂入りを果たす。また、得票数が全投票数の5%に満たなかった候補者は翌年からリストを外れることになるが、5%以上の得票があっても候補としての資格を持つのは10年間と定められている。

 ボンズ氏とクレメンス氏は今回で8年目の有資格だったが、殿堂入りはならず、残る有資格期間は2年間となった。MLBの歴史の中でも輝かしい実績を残してきた2人は来年以降殿堂入りすることはできるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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