ドジャース右腕が“サイン盗み”に不満爆発 「選手の処分なし、信じ難いね」

ドジャースのロス・ストリップリング【写真:Getty Images】
ドジャースのロス・ストリップリング【写真:Getty Images】

怒り収まらず「どのチームもやっていると言う人もいるけど、それは違う」

 メジャーリーグを揺るがしているアストロズの“サイン盗み”問題。ドジャースのロス・ストリップリング投手は25日(日本時間26日)、ファンフェスタでこの騒動に言及し、選手たちへの処分がないことに不満をぶちまけた。

 ストリップリングは2017年ワールドシリーズでアストロズ相手に3試合に救援登板。いずれも無失点に抑えたが、「2017年当時、僕たちは何かが起こっていると分かっていた。彼らが僕たちより上手だと何度も感じたことがあった。2017年当時にも分かっていたけど前に進んだんだ」と“サイン盗み”には薄々気づいていたという。

 それが2年後の今オフに内部告発から明るみに。「1か月前に明らかになり、このような状況になった。僕たちは怒っているよ」と語った。アストロズにはジェフ・ルーノーGMとAJ・ヒンチ監督を1年間報酬なしの停職処分、2020年と21年のドラフト1巡目と2巡目の指名権剥奪、罰金500万ドル(約5億4600万円)の厳罰がくだり、GMと監督は解雇となった。「最大の処分を受けた。ドラフト指名権を失い、職を失った人たちもいる。処分が下ったことは嬉しいよ」とこの結果には満足しているようだ。

 一方で選手たちへの処分はなし。不満があるかを問われると「最もシンプルな答えはイエス、イライラするよ。選手たちはサイン盗みをして、真実を言うことで免責されたんだよね」と言及。「それによってMVP、シルバースラッガー、タイトルを獲得したのに、選手は誰も処分を受けていない。信じ難いね」と不満を爆発させた。

 2017年のアストロズの世界一が繰り上げになるべきかどうかについては、「僕たちは欲しくない。リングもトロフィーもいらない。タイトルはそのように欲しいものじゃない」とピシャリ。「タイトル剥奪については、すでにアスタリスクがついているからね」とすでに世界一は注釈付きになっているとした。

 さらには「どのチームも何らかの形でやっていると言う人もいるけど、それは違う」と周囲の雑音も一蹴。広報が制止しようとしても怒りは収まらなかった。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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