オリ復帰の小谷野コーチが語る西武松坂への思い 「誰もが今でも目標としている」

今季からオリックスの2軍打撃コーチに就任した小谷野栄一氏【写真:橋本健吾】
今季からオリックスの2軍打撃コーチに就任した小谷野栄一氏【写真:橋本健吾】

「マツのチャレンジする姿はいつまでたっても刺激」

 14年ぶりに西武に復帰した松坂大輔投手。2月1日のキャンプ初日から多くの報道陣、解説者が宮崎・南郷に駆け付けた。平成の怪物を目標にしてきた“松坂世代”もその一挙手一投足に熱い視線を送っている。

 今季、オリックスの2軍打撃コーチとして古巣に復帰した小谷野栄一。小学時代から対戦し中学時代はチームメート。日本球界復帰後はソフトバンク、中日、そして古巣の西武に復帰した右腕の動向に「そりゃ、テレビとか報道を見ると『俺も頑張ろう』ってなるよね。マツのチャレンジする姿はいつまでたっても刺激になる」と語る。

 自身は2018年に現役を引退し昨季は楽天で1軍打撃コーチを務め、昨年オフに恩師・福良GMの誘いを受け古巣オリックスの2軍打撃コーチに就任した。

「俺は指導者になってマツとは置かれた立場は変わったけど、誰もが今でも目標としてるんじゃないかな。“松坂世代”と言われ引っ張ってくれていることに感謝しかないよ」

 常に松坂を目標にし、追いかけ続けた男は今もその気持ちは変わらない。現役を続ける“松坂世代”は残り5人。大ベテランの域に差し掛かりプレーを続ける姿に「もちろん投げてる姿はもちろんみたい。マツだけじゃなく球児(藤川)もそうだし、直人(渡辺)もコーチ兼任で続けている。皆んな、大変な苦労をしてるけど、頑張ってる姿は本当に励みになる」と、今シーズンも“戦友”たちのプレーする姿を心待ちにしている。

 オリックスでは2軍打撃コーチとして若手の育成に力を注いでいく。チームは5年連続Bクラスに低迷しているが、若手の台頭も目立ってきている。1軍で日の目を見る選手たちを一人でも輩出することが仕事になる。

「間違いなくいいものを持って入って来てるんだから。こうやって携われることは幸せなこと。精一杯やっていく。何十人も“子供”がいるんだから、ちゃんと面倒をみないとね」

 現役時代と変わらない満面の笑みを見せ、今後の抱負を語った小谷野。別々の道を進む“松坂世代”が抱く思いは、月日が経った今でも変わることはない。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY