西武外崎は辻監督と同じ「5」でブレーク 監督の現役時代と同じ背番号の選手たち

井口監督はロッテ現役時代と同じ「6」をつけている

【ロッテ】井口資仁監督:背番号「6」(2009~現在)

 井口監督は2009年の日本球界復帰以降、現在まで背番号「6」を背負い続けている。特に2010年にはリーグトップの44二塁打、リーグ2位の103打点を記録してチームのクライマックスシリーズ制覇、日本一にも貢献した。引退試合で放った劇的な同点弾はロッテファンのみならず、多くの野球ファンの心に残っているだろう。2018年より監督に就任し、今度は指揮官として手腕を発揮している。

 ロッテの選手時代と同じ背番号を挙げることは不可能だが、大リーグ挑戦前まで遡ると、興味深い巡り合わせが見えてきた。1997年から2004年にダイエーで背負った背番号は「7」である。この背番号を2020年から背負うのが、ダイエーの後身であるソフトバンクから移籍する福田秀平外野手である。単なる偶然の一致なのか、約束された巡り合わせか、その答えは分からない。だが、新天地・新背番号を福田秀の野球人生における転換点にしてもらいたい。

【日本ハム】栗山英樹監督:背番号「46」(1984~1989ヤクルト)

 栗山監督は1984年から1989年にかけて、ヤクルトで背番号46を背負っている。病に悩まされたこともあり、規定打席に到達したのは1989年の1度のみ。ただ、1986年には107試合で打率.301、1988年には90試合で打率.331の好成績を残した。一方、監督としては現在のパ・リーグで最長の9年目のシーズンを迎える。2016年にはチームを日本一に導き、大谷翔平投手(現エンゼルス)の「二刀流」を見事に成功させるなど、その手腕は誰もが認めるところだ。

 現在、日本ハムの背番号46は田中瑛斗投手だ。2020年で高卒3年目を迎える右腕は栗山監督と同じ外野手ではないため、単純な成績の比較はできない。ただ、大きな期待が寄せられていると言えるだろう。2019年はファームでチーム最多の17試合に先発し、0勝11敗と強烈な洗礼を浴びた。もちろんファームで好投することが一番だが、これだけのマウンドを任されること自体が、期待値の高さを示している。まだまだ高卒3年目。痛打された経験も、必ず後の飛躍の糧になるだろう。

【オリックス】西村徳文監督:背番号「3」(1987~1997ロッテ)

 西村監督は10年間にわたり、ロッテで背番号3を着用した。選手時代は球界随一の俊足の持ち主として活躍。1986年から4年連続で盗塁王のタイトルを獲得し、続く1990年には首位打者にも輝いている。監督としては、2010年に古巣のロッテで日本一を経験。2019年にオリックスの監督に就任した。最下位に終わったものの、自身と同じ俊足の持ち主である福田周平内野手らをチームの主力へと導いた。

 現在のオリックスの背番号3は安達了一内野手。2011年ドラフト1位で入団して以来背番号の変更はない。西村監督ほどの走力は持ち合わせていないが、その遊撃守備は球界トップクラスだ。2016年には開幕前に難病である潰瘍性大腸炎を発症しながらも、118試合に出場し、自己最高の打率.273を記録。自身初となる月間MVPを獲得している。2020年は32歳で迎える。若手が多いチームの中で、中核として西村監督の起用に応えたいところだ。

 プロ野球の歴史は長いが、背番号はその大部分において一貫して続いている。偶然一緒になったと言ってしまえばそれまでではあるが、こうした細かいつながりに楽しみを見いだして、他のファンとの話のタネにしてみてはいかがだろうか。

(「パ・リーグ インサイト」吉田貴)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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