コントロールが悪いからじゃない? 日ハム有原らパ投手の暴投を徹底検証

日ハム有原は勝負球フォークが暴投になるケースが高かった

日本ハム・有原航平(9暴投)

・5月6日ロッテ戦 2回裏1死走者なし 0-2からのフォーク(1個目)

 1死から中村を2球で追い込んだバッテリーは、決め球にフォークを選択。ハーフスイングで空振りを取ったが、捕手・石川亮がこれを捕ることができずに、振り逃げで出塁を許した。

・5月6日ロッテ戦 5回裏2死満塁 0-2からのフォーク(2個目)

 1点差を追いつかれ、なおも2死満塁のピンチを背負った場面。ここでも井上を2球で追い込み、3球目にフォークを選択した。しかし、投球はベースの手前でバウンドしてバックネットまで到達。三塁走者が生還し、痛恨の勝ち越し点を献上した。この打席では、カウント2-2となってからもう1つ暴投を記録。こちらもフォークが外角に外れてのものだった。

・6月7日阪神戦 6回裏2死二、三塁 2-2からのフォーク(5個目)

 2点リードで迎えた6回裏、1死満塁から内野ゴロの間に1点を失い、なおも二、三塁とピンチの場面で代打・原口と相対する。カウント2-2からの5球目にフォークを選択したバッテリーだったが、投球は原口の足元へ。石川亮のブロッキングも及ばず、同点のランナーが生還した。

・9月14日ソフトバンク戦 3回表2死三塁 2-2からのフォーク(9個目)

 今宮の二塁打から2死三塁のピンチを背負い、打席にはデスパイネ。4球で追い込んだが、ここでも5球目に選んだフォークが打席のはるか手前で跳ねてしまい、痛恨の先制点を許してしまった。

 ここで挙げた4つのケースで共通しているのは、いずれも「追い込んでからのフォーク」が暴投になっていること。有原が記録した9つの暴投のうち、6つが追い込んでからであり、すっぽ抜けてコントロールを失ったケースを除くと、実に75%が決め球でのものだった。

 この原因を考えるヒントとなるのが、3年前から4.69→7.08→8.82と向上させ続けている奪三振率。暴投数も2017年が5個、18年は0個だったことから、三振と暴投が関連していると考えられる。暴投の多くがフォークであったことから、この球種のキレが増したことが三振数を向上させ、併せて暴投数の激増へとつながったのではないだろうか。

西武松本航、今井は早いカウント、変化球で暴投を記録した

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