ハム宮西、焦らず開幕見据える 実戦先送り濃厚も泰然「遠回りかもしれないけど…」

日本ハム・宮西尚生【写真:石川加奈子】
日本ハム・宮西尚生【写真:石川加奈子】

当初は2月23日のヤクルト戦を実戦初戦に予定していた

 日本ハムの宮西尚生投手が9日、沖縄・国頭で行われている2軍キャンプ第2クールを終えた。調整を一任されているベテラン左腕はここまでブルペン入りなし。当初実戦初戦として予定されていた23日のヤクルトとのオープン戦(名護)にこだわらず、じっくり開幕に合わせるプランを明かした。

 1球1球バランスを確かめながらキャッチボール、さらに遠投と距離を伸ばしていく。時間をかけて、丁寧に投げる作業を終えた34歳は「まだバランスに固さがある。動ききれていない。足から力を伝える動きを入念に確認してから。状態を見ながらだね」と今後のブルペン入りの見通しについて語った。

 当初は23日に初実戦が組まれていたが、変更が濃厚だ。「(栗山)監督からは『開幕に合わせてくれればいい』と言われている。オープン戦は当初の予定よりは遅らせることになるかな。肘の負担が大きいので、遠回りかもしれないけど、その方がいい」と宮西。「1軍(キャンプ)にいたら、たぶん(試合用のコンディションを)つくっていたと思う。2軍スタートなので計画を変えた」と、より万全を期すため方針転換した。

 過去にも左すね骨折や左肘手術などを乗り越えて入団から12年連続50試合以上登板中。誰よりも自分の体を分かっている男の言葉だけに、心配は無用だ。「実戦に入れば、時間がかかる方じゃない。過去にもオープン戦3試合しか投げていない年もあったからね」と宮西自身も前向きに話す。

 昨季は左肘手術明けながら55試合に登板して防御率1.71。43ホールドで最優秀中継ぎのタイトルを2年連続で獲得した。今季は過去16人しかいない700試合登板まであと16、前人未到の350ホールドまでと13と迫っている。「数字は投げてから。投げていれば記録はついてくる」とサラリと受け流した宮西。今は開幕だけを見据えている。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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