前田のツインズ移籍は正解? 古巣での“非情”配置転換に地元紙「毎年恒例の苛立ち」
右肘の問題で出来高重視の契約も「健康を、そして体の強さを保ち続けた」
ドジャースからツインズにトレードで移籍した前田健太投手。ドジャース時代は出来高重視の契約のために、シーズン終盤での中継ぎへの配置転換を繰り返してきた。ツインズの本拠地ミネソタの地元紙「スタートリビューン」は、この契約で前田が不利益を被ってきたと紹介している。
前田は2016年にポスティングシステム(入札制度)を利用して8年契約でドジャースに加入。メディカルチェックで右肘に問題が見つかったとされ、基本給300万ドル(約3億3000万円)、契約ボーナスも含めて8年で計2500万ドル(約27億5000万円)の“格安契約”が度々注目を浴びていた。
記事では、基本給300万ドル(約3億3000万円)ながら、開幕ロースター入り、32先発、200イニング登板を果たせば、1年で最大1315万ドル(約14億4000万円)を手にできるこの契約を「一風変わった契約」と紹介。「時給で働くものならば、それが(どういう契約か)理解できるだろう。彼の得る金額の大きさは、仕事量次第である」と指摘している。
今オフには契約を担当したアダム・カッツ氏からジョエル・ウルフ氏に代理人を交代。ウルフ氏は記事内で「ケンタはシーズン中に、30先発もしくは32先発を希望している。彼は何度もブルペンに行ったり来たりすることを望んでいない。彼はそれを喜んでいない」と語っている。
結局、ドジャースでの4年間では大きな故障なく589イニングを消化。この期間で前田以上の投球回数を記録したのはドジャースではクレイトン・カーショー投手だけだという。記事では「報酬が先発登板数に縛りつけられることは、マエダにとっては毎年恒例の苛立ちになっていることが証明されてきた。彼は健康を、そして体の強さを保ち続けたのだ」と言及している。
「彼は契約のことよりも、役割の方を大事にしている。しかしこの契約が幾分の制約をもたらしている。なぜなら、ドジャースが彼の先発登板数に制限をかけることで、彼らに多くのメリットが生まれるからだ」と新代理人のウルフ氏。契約は受け継がれているが、新天地ではシーズンを通して先発で活躍できるのか注目だ。
(Full-Count編集部)