オルティス氏がサイン盗み“告発”投手「チクリ野郎」と批判 騒動に自論展開
「なんで、それが起こっている最中に…」“告発者”のみならずチームも批判
通算541本塁打を誇る元レッドソックスの強打者デビッド・オルティス氏がアストロズのサイン盗み騒動について言及したと米メディア「USAトゥデイ」が伝えた。騒動は元アストロズのマイク・ファイアーズの“告発”から広がっていったが、オルティス氏はこれが気に入らないようだ。
オルティス氏はレッドソックスのスプリングトレーニングで発言したといい、「(チャンピオン)リングを受け取った後になって、金を儲けた後になって、そのことについて話そうって決めたのか? そんなことしたら、チクリ野郎って呼ばれるよ」とファイアーズの行動を非難。ワールドシリーズ制覇の2年後、チームを離れた後になってサイン盗みの実態を話したファイアーズが叩かれるのも無理はない。
さらに、MLBの調査後には前監督のAJ・ヒンチ氏らが懺悔していたものの、当時チームの中では誰も止める人物がいなかったこともあり、「なんで、それが起こっている最中に誰も何も言わないんだ」と困惑していたという。
最近ではサイン盗みを行ったアストロズのみならず、甘い処分を下したロブ・マンフレッドMLBコミッショナーも批判の矛先とされている。ワールドシリーズ制覇のタイトルは剥奪されず、選手には処罰が何もなかったからだ。しかしオルティス氏は、このコミッショナー批判には賛同できないと考えているようで「みんな、ちょっと落ち着けよ。彼に仕事をさせてやれ」と自論を展開。
「選手たちが、マンフレッドがどうすべきかについていろいろ言っているけど、彼は、選手にどう打てとか、どう投げろとか言わないだろう。だから、彼の仕事は彼にさせろ。野球にとってベストのことをしようとしているんだ」とコミッショナーを立てる発言をしたという。
しかし、被害の“当事者”ではない一歩引いた見方だとも言える。2017年にワールドシリーズを戦ったドジャースや、自身のキャリアに影響を与えたとしてアストロズを訴えた元ロッテのマイク・ボルシンガー投手の立場であれば、コミッショナーのやり方に反対するのも無理はない。
(Full-Count編集部)