怪我人続出の鷹、開幕ローテどうなる? 現時点での有力候補を検証

ソフトバンク・千賀滉大【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・千賀滉大【写真:福谷佑介】

右前腕部張りの千賀、左太もも炎症の高橋礼は開幕に間に合うか?

 3年ぶりのリーグ優勝と4年連続の日本一を目指すソフトバンク。27日に行われた「球春みやざきベースボールゲームズ」西武戦を終え、キャンプ、実戦と1か月に及んだ宮崎生活を締め括った。

 怪我人が続発し、アクシデントが続いた今年のソフトバンクの春季キャンプ。エースの千賀滉大投手が右ふくらはぎの張りで出遅れ、さらに右前腕部の張りで調整ペースがダウン。高橋礼投手も左太もも裏の炎症でブルペンでの投球練習を再開させたばかりだ。

 昨季13勝の千賀と12勝の高橋礼。先発ローテの2本柱として計算されていたはずの2人が出遅れることとなり、ソフトバンク投手陣には不安が広がる。千賀の回復を待っているところもあり、まだ開幕投手も未決定となっている。

 千賀、高橋礼が不在となる可能性が十分にある開幕ローテ。では、キャンプを通して、現時点でローテ入りに近い投手は一体、誰か。検証してみたい。

【当確】
東浜巨
バンデンハーク
ムーア
和田毅

 まず東浜、バンデンハーク、ムーア、和田の4枚はこのまま怪我なく行けば、開幕ローテ入りは当確と言えるだろう。実力、実績共に文句なし。新助っ人のムーアはまだ実戦登板はしていないが、ライブBPで対戦した打者やコーチ陣の話を聞くと、その能力は申し分なさそう。昨季、苦手だったロッテに開幕カードでぶつける可能性が高いか。

 前腕部の張りでノースローが続いている千賀が開幕戦に間に合わなかった場合に開幕投手を託される可能性が高いのは2017年最多勝の東浜か。昨季、右肘手術を受けた右腕だが、キャンプからここまで順調な仕上がりを見せており期待していいだろう。

【有力】
石川柊太
松本裕樹

【微妙】
千賀滉大
高橋礼
二保旭
板東湧梧

【大穴】
カーター・スチュワート

 先の4人に続く先発5枚目、6枚目だが、ここに来て有力な候補に浮上してきているのが松本。27日の西武戦でも3回をパーフェクトに封じるなど、ここまでの実戦登板で好投を続けている。同戦に先発した石川も3回1失点とまずまずの内容で、こちらも有力な候補になっている。

 一方で二保は26日のロッテ戦で3回を投げて7安打4失点と一歩後退した印象。千賀は“ぶっつけ開幕”の可能性を首脳陣が明かしているが、長いシーズンを考えれば、あまり得策ではないか。無理して開幕に合わせずに、じっくり調整させた方が無難か。高橋礼も然り、だ。

 ソフトバンクは開幕3週目から週5試合が4週間続くため、先発の枚数も5枚で事足りるようになる。当確の4人と有力2人のうちの1人がいれば、何とか戦えそうでもある。長いシーズンの事を考えると、千賀や高橋礼を無理に急ピッチで調整させる必要性はあまりないのではないだろうか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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