前阪神ジョンソンはなぜNPBで活躍できたか 「自分自身にもっとフォーカスして…」

パドレスのピアース・ジョンソン【写真:Getty Images】
パドレスのピアース・ジョンソン【写真:Getty Images】

2018年にはMLBで防御率5.56も昨季はNPB58試合で防御率1.38に

 前阪神の右腕ピアース・ジョンソン投手は2年総額500万ドル(約5億4700万円)でパドレスに移籍した。日本で得たものとMLB復帰について語るジョンソンを地元メディア「サンディエゴ・ユニオン・トリビューン」が特集している。

 ジョンソンは来日1年目の昨季58試合で2勝3敗、防御率1.38の成績を残し阪神の中継ぎエースとして活躍。球団も残留を熱望する中、帰国を決めた。帰国前にMLBのチームとは話していなかったといい「ここに帰ってきたのは、とても大きな賭けだった」と覚悟を決めてのMLB復帰だった。

 阪神加入前の2018年にはジャイアンツで37試合に登板するも、3勝2敗1ホールド、防御率5.56と苦しんだ。そこから日本で劇的な成績を残した理由をジョンソンは、「(MLBでは)僕が行った所それぞれで、みんなが『これを変えてみよう。あれも変えて見よう』と言った。僕はそれになるべく耳を傾けようとしたが、それが良くなかったのかもしれない。自分自身にもっとフォーカスして、僕には何が必要かを考えるべきだったのに、みんなを喜ばせようとしてしまった」と振り返っている。

 その意識を変え、日本では自分の投球に意識を集中させるように。阪神に加入してからは「ストライクをもっと取るようになった。ボールカウントでストライクを先行できるように。少しだけ、ここを変えたり、あれを変えたりする代わりに、フィールドで自分を助けることに集中した」と語り防御率1点台を叩き出す中継ぎとして復活を果たした。

 パドレスのAJ・プレラーGMも「日本へ行って、何かを見つけたり、改善したりする選手たちがいるようだ。彼の場合は、メジャーリーグ級の武器を既に備えていたが、日本での時間で安定性の増したようだ」と、この成果を認めている。

 ジョンソンは再び母国で家族の前でプレー出来ることに「本当に嬉しい」と喜んでいるという。阪神時代に得た教訓をメジャーでも発揮してもらいたい。

(Full-Count編集部)

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