25歳の若さで戦力外に…元日ハムの2人が描くセカンドキャリア 「学ぶ必要がある」

今のセカンドキャリアの問題は会社とのマッチングにより重点が置かれつつある

 森山氏は「戦力外になった直後は、野球をやめようと思ったんですが、しばらく経つと野球に未練を感じるようになって、トライアウトを受けました。オファーはありませんでしたが、戦力外になってからトライアウトを受けるまで1か月ほど、しっかり準備をしたので『やり切った』という感じで引退を決意しました。そこですんなり切り替えができました。

 いま、そのあとどうしよう、という気持ちです。ありがたいことにいろんな会社をご紹介いただいて、お話を聞いたんですが、『世の中にはこういう仕事もあるんだな』ということがわかるとともに、何の知識も持たずに、今まで知らなかった社会に出ることを躊躇するようになったんです。そういうときに日本営業大学があることを知って、ここで学ぶ必要があるんじゃないかな、と思いました。知らないことばかりなので、勉強になります。将来的にはスポーツの世界に関わりたいと思っています」と話した。

 以前はプロ野球選手のセカンドキャリアの問題と言えば「求人が少ない」ということであり、働き口を見つけることが第1の目的だった。しかし人材不足があらゆる業種で深刻になっている今は、プロ野球選手には多くの一般企業から声がかかる。12球団トライアウトの現場にも保険会社、警備会社などの人事担当者が多数集まって選手に名刺を配っている。

 今のセカンドキャリアの問題は、選手の適性や希望に沿った職種、会社とのマッチングにより重点が置かれつつあるのだ。日本営業大学は4月に開講し、3か月のカリキュラムの後には提携企業とのマッチングも行われる。2人の元プロ選手には、自分の適性、希望に沿った未来を切り拓いてほしいものだ。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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