鬼才バウアーの球種予告は「興味深い結果が多いから」 サイン盗みへの抗議を否定

レッズのトレバー・バウアー【写真:Getty Images】
レッズのトレバー・バウアー【写真:Getty Images】

騒動すらも楽しむバウアー、同僚ディートリックの解説に「火にたくさんガソリンを注いだね」

 レッズのトレバー・バウアー投手が2日(日本時間3日)のドジャースとのオープン戦で行った取り組みが注目を浴びた。バウアーは打者に対してブルペン投球で捕手に球種を伝える時と同じように、グラブでサインを送ったのだ。この球種予告はアストロズのサイン盗みに絡めて報道されたが、バウアーはサイン盗みへの抗議であることを否定したとAP通信が報じている。

 同僚のデレク・ディートリック外野手は「FOXスポーツ・シンシナティ」の動画で「トレバーはそれ(サイン盗み)が気に入らなくて、今季新しいことを試そうとしている。球種を打者に伝えるんだ。そうすれば、言い訳できないからね。ただ投げて打つだけだ」と説明していた。実際にバウアーはこれまで何度もサイン盗みを非難していただけに、ディートリックの発言がなくても、そう思う人は多かったに違いない。

 しかしバウアーによると、これはただ楽しんでいただけ。「特定のチームを選んだわけじゃない。昨季試合で数回やったんだ。精神面、競争面で興味深い結果が多かった。スプリングトレーニングは取り組む場だからね」と新しい“試み”だったことを明かしたという。ディートリックの解説も聞いていたようで「SNSで話題になったことに驚いていないよ。デレクはその火にたくさんガソリンを注いだね。とても面白いと思ったよ。野球にとって良いことだ」と、この騒動も楽しんだようだ。

 これまでバウアーはサイン盗みを皮肉ったデザインのTシャツを作成して販売。サイン盗み以外にもプレーオフの新ルールに対してMLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏を非難したりと“ご意見番”としてコメントを残してきた。しかし4日(日本時間5日)にコミッショナーと対面したことで多少気が変わったようで、「僕は公にロブ・マンフレッドを批判していたけど、彼に敬意を払うよ。彼は質問のある選手と会うと語り、今朝その約束を守った。様々なことについて、とても生産的なミーティングとなったよ」と語ったという。突拍子もないことをして周囲を驚かせるバウアーだが、今回は周囲が期待しすぎだったようだ。

(Full-Count編集部)

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