NPB斉藤コミッショナー、143試合開催を念頭 無観客は「あり得ないに近い選択」

NPBの斉藤惇コミッショナー【写真:編集部】
NPBの斉藤惇コミッショナー【写真:編集部】

専門家チーム座長は、一例として無観客から段階的に観客を増やす案を示す

 日本野球機構(NPB)は9日、第2回新型コロナウイルス対策連絡会議を東京都内で開いた。その後、会見が開かれ、専門家チームは3月20日予定だったペナントレースの開幕延期が「望ましい」と提言。NPBの斉藤惇コミッショナーは「現時点で開幕延長はやむを得ないと思っている。12球団にお伝えしたい」と述べた。

 新型コロナウイルス感染が広がり、収束が見通せない中、専門家チームの1人で座長を務める賀来満夫東北大名誉教授は、一例として無観客試合を一定期間設ける案を示したが、斉藤コミッショナーは「最後の選択肢。あり得ないに近い選択」とし、観客を集めての143試合開催を第一に考えていくことを明かした。

 賀来氏は「延期」を提言した理由に「コロナウイルスが抑制できる見通しが立っていない中、感染予防を徹底できるか。完璧な入場チェック体制を整えられるか難しい。しっかり準備して開幕した方がいい」などと説明。さらに、公式戦の実施策として1つの例として「無観客試合を一定期間設けて、1/3、1/2と段階的に増やしていくことも考えられる」と述べた。

 これに対して斉藤コミッショナーは「試合を実施するには万全の態勢を敷かなければいけない。今の段階では延長はやむを得ないと思っている」と語った。開幕時期は今後の12球団代表者会議などで詰めることになるが、「極力143試合をやりたい」とペナントレースの143試合開催を念頭に置き、無観客開催については「最後の選択肢。ありえないに近い選択だと思います」と否定的だった。

 開幕時期が定まらない中で、観客を集めての143試合を実施できるか。斉藤コミッショナーの舵取りが注目される。

(片倉尚文 / Naofumi Katakura)

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