「東京六大学3冠王」が見せる片鱗 中日ドラ4郡司が狙う正捕手の座「最後はハナ差で」

中日・郡司裕也【写真:小西亮】
中日・郡司裕也【写真:小西亮】

加藤の2軍降格を間近で見て、プロの厳しさを改めて実感

 初々しさの一方で、日ごとにたくましくなる表情。中日ドラフト4位ルーキーの郡司裕也捕手が、1軍で存在感を示し続けている。オープン戦でマスクをかぶってリードや投手との呼吸を学びながら、「東京六大学の3冠王」らしくバットでもアピール。何もかもが初めての経験を全身で吸収し、糧にしている。

「自分も、ビクッってなる感じでした……」

 初めて目の当たりにした光景に、郡司は思わず身震いした。オープン戦開幕となった2月22日の北谷球場での阪神戦の試合後、スタメンマスクを被り、3投手をリードして6失点を喫した加藤匠馬捕手が2軍行きを告げられた。報道陣の取材に「覇気がない」と怒気を帯びた声で答える伊東勤ヘッドコーチ。対照的に、険しい表情のまま無言で大きな荷物を抱えて球場を後にする加藤。郡司は思わず背筋を伸ばして言った。

「明日は我が身だなと。アマチュア時代だと、少しは大目に見てもらえていた部分もありました。やっぱり厳しい世界だと、改めて実感しました」

 結果や内容が伴わなければ、容赦なく淘汰される。入団前から頭では分かっていたが、いざ現実を見せつけられると、プロの世界に身を投じた覚悟は一層増す。

捕手としては試行錯誤が続く一方で打席では東京六大学リーグの「3冠王」たる所以を見せる

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