サイン盗みア軍「役に立ちたい」 新型コロナ対策の慈善活動に米感動「ナイスですね」
名誉挽回のチャンス? 球場スタッフや地域の子ども達と家族を支援
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、大リーグ機構(MLB)はオープン戦中止やスプリングトレーニングの中断、開幕の最低2週間の延期を決めた。その影響を被る人、またMLBに関係なく感染拡大で被害を受ける人々のため、アストロズの選手たちが立ち上がっている。
地元テレビ局「FOX26」のスポーツ・ディレクター、マーク・バーマン氏は自身のツイッターでジョージ・スプリンガー外野手の活動を紹介。新型コロナの影響でイベントが中止になった本拠地ミニッツメイド・パークで働く人への補填として、10万ドル(約1080万円)を寄付したと伝えている。この善行についてスプリンガーは「僕が仕事をしているときに球場で働く人たちが、僕の家族を助けてくれている。彼らが助けを必要としている今、今度は僕が彼らの役に立ちたい」と理由を語ったという。このツイートに米スポーツメディア「ジ・アスレチック」のファビアン・アルダヤ記者は「とても良いことだ。(球団オーナーの)ジム・クレインもこうするべきじゃないか」とリプライしている。
アレックス・ブレグマン内野手も行動を起こした。地元ヒューストンのフードバンクのツイッターによると、ブレグマンは1000個の安全な食事セットを寄付し、ヒューストンの子ども達を助けているという。ブレグマン自身もツイッターで活動を報告。「生徒とその家族が28日間、食事の心配をしないでいいように、彼らに安全な食べ物を提供しようとしています。僕と一緒に、僕たちのコミュニティーを助けませんか。どんなに小さなことでも助けになります!」と参加者を募っている。
米紙「ニューヨーク・ポスト」のジョエル・シャーマン記者はこの活動にいたく感激したようで、「僕はニューヨークで2人の子供たちを学校に通わせている。だから、多くの子供たちが学校の食事に頼っていることを知っている。これは(学校が休みとなる)この先の数週間にかけて、とても大きな問題だ。ブレグマンがとても重要なこの問題をサポートしていることはとても良いことだ」とコメント。米メディア「MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者も「とてもナイスですね」と活動を支持している。
この数か月、アストロズはサイン盗み騒動で非難ばかりを浴びてきた。特にブレグマンは“報復死球を真っ先に受ける人”のオッズランキングで不名誉にも1位に名前が挙がるほど、周囲から厳しい目で見られていた。しかしこの非常時にすぐさま行動を起こしたことは称賛されるべきことで、奇妙な形ながら名誉挽回となったようだ。
(Full-Count編集部)