19年前に成し遂げられた大記録 史上4人目、野茂英雄の両リーグノーヒットノーランに再脚光

レッドソックス時代の野茂英雄氏【写真:Getty Images】
レッドソックス時代の野茂英雄氏【写真:Getty Images】

レッドソックス時代の逸話も紹介「地獄のスプリットの…」

 今から19年前の2001年4月4日(日本時間5日)に達成された偉大な記録を覚えているだろうか。成し遂げたのは、当時、レッドソックスに在籍していた野茂英雄投手。自身2度目のノーヒットノーランを達成した、記念すべき日だ。

 MLB公式サイトも19年経ったその日に野茂氏の快挙に再び注目。「ヒデオ・ノモは、最近の記憶の中で、いまだに、最もカッコイイ選手の一人だ」として特集する記事を掲載した。

「ミレニアル世代に聞いてみれば、ノモのトルネード投法を真似したことがある人は少なくないだろう」と野茂氏を紹介したMLB公式の記事。まず、1996年9月17日(同18日)に達成した1度目のノーヒットノーランが“打者有利”とされる高地のクアーズフィールドで達成されたことを紹介している。

 そして、2度目の快挙だ。記事では「彼がボストン・レッドソックスに居た時のことだ。シーズンが始まって2試合目のオリオールズ戦で、今から19年前の今日の出来事だ」と回顧。電気系統の故障で試合開始が43分遅れるアクシデントがありながらの快挙で、ア・リーグとナ・リーグの両リーグでノーヒットノーランを達成したのは、サイ・ヤング、ジム・バニング、ノーラン・ライアンに次ぐ4人目だった(後にランディ・ジョンソンも達成し5人目に)。

 記事では「この夜、ノモのキャリアが突然、復活を遂げた」とする。タイガースからレッドソックスに移籍した野茂氏はこの年、33試合に先発し13勝をマーク。220奪三振はリーグ最多だった。ただ、レッドソックスに在籍したのは、この1年だけ。「この試合がなければ、ノモがレッドソックスのユニホームを着ていたことを覚えている人は少ないのではないか」とまで指摘されている。

 2002年にはFAでドジャースに復帰した野茂氏。メジャーではドジャース、メッツ、ブルワーズ、タイガース、レッドソックス、レイズ、ホワイトソックス、ロイヤルズと9球団を渡り歩いたことで「ノモがどこの球団に在籍していたかというのは、なかなかの雑学クイズになるのではないか」と記事では紹介されている。

 ただ、やはり代名詞だったフォークは強烈だったよう。記事ではオリオールズのレジェンドであるジム・パーマーの話として、ある逸話を紹介。レッドソックスの投手コーチだったジョー・ケリガンが、打撃練習でボールを受けるのを唯一拒否する投手が野茂氏だったとし、その理由が「ノモの『地獄のスプリット』の動きが激しすぎる」からだとしている。

 パイオニアとして日本人メジャーリーガーとしての道を切り拓いた野茂英雄氏。MLBを席巻したトルネードが残した功績は今も色褪せることなく、メジャーの歴史に燦然と輝いている。

(Full-Count編集部)

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