梨田昌孝、中村紀洋、ブライアント… 熱い男たちがズラリと並ぶ近鉄ベストナイン
マニエル、オグリビー、ブライアント、ローズ…怖い外国人選手の名がズラリ
三塁手は激戦。小玉明利、羽田耕一、金村義明、中村紀洋という強打者揃いだからだ。小玉は1954年から67年まで近鉄の正三塁手。チーム最多の1877安打を放った。ただやはり、インパクトの強さで中村紀洋としたい。遊撃手はベストナイン2回の石渡茂ではないだろうか。
外野手は関根潤三、土井正博、栗橋茂、鈴木貴久、T・ローズ、大村直之……と挙げ始めればキリがないくらい、打撃の良い外野手が多い。4月8日に死去した関根は投手との二刀流で知られた。引退後は大洋、ヤクルトの監督。土井は19歳で4番を打つなど注目され、近鉄時代は好成績をあげながらもタイトルがなく「無冠の帝王」と呼ばれた。栗橋は飛距離の大きな本塁打を打った強打者で、ベストナイン3回選出。鈴木はがっちりした体格で「北海の荒熊」と呼ばれた。オールスター出場3回。タフィ・ローズはNPB史上屈指の外国人打者。近鉄時代に本塁打王3回、打点王2回。2001年には55本塁打を記録。大村はシュアな打撃と守備範囲の広さで知られた。ベストナイン2回、ゴールデングラブ2回と輝かしい。実績で選ぶなら土井正博、栗橋茂、タフィ・ローズが残ると考えられる。
指名打者もC・マニエル、B・オグリビー、R・ブライアント、北川博敏……と選び難い。チャーリー・マニエルはヤクルトから移籍。わずか2年の在籍だが2年とも本塁打王。その豪打は日本球界に衝撃を与えた。ベン・オグリビーはMLB通算235本塁打の強打者。独特の打撃フォームで人気だった。ラルフ・ブライアントは中日では2軍暮らしだったが近鉄に来て大爆発。本塁打王3回、打点王1回。東京ドームの天井に当たる本塁打を打つなど異次元のパワーを見せた。DHは強烈な印象を与えたブライアントとしたい。
プロ野球の開幕が延期になり、過去の映像や記録に触れる時間も増えた。ファンは興奮し、相手ファンは迎えると嫌だった近鉄のことを思い出してみてはいかがだろうか。