レッドソックスのサイン盗みを断定 職務停止、ドラ2巡目指名権剥奪など処分発表
18年シーズン中に映像機器を使用してサインを盗み二塁から伝達していた
大リーグ機構(MLB)は22日(日本時間23日)、レッドソックスのサイン盗み疑惑の調査結果を公表し、ワールドシリーズを制覇した2018年のレギュラーシーズンで映像機器を使用してサイン盗みをしていたと断定した。米メディア「ジ・アスレチック」など米複数メディアが報じている。
MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏は18年シーズンにレッドソックスでプレーした34選手を含む65人を調査。電子メール、テキストメッセージ、ビデオクリップ、写真など徹底的に調査したという。調査によると、ビデオ映像ルームでサインを分析。それを二塁走者に伝え、走者から打者に伝えていた。球種に応じてゴミ箱を叩くなどして打者に伝達した17年のアストロズほどのものではなかったという。18年のポストシーズンと19年のレギュラーシーズンではサイン盗みは確認できなかったとしている。
MLBはサイン盗みの“犯人”は球団フロントや首脳陣ではなく、ビデオ再生システムの担当者とした。主導的な役割をした映像担当者JT・ワトキンス氏の今季の給与なしの職務停止と来季の映像担当業務の禁止、今年のドラフト2巡目の指名権を剥奪すると発表した。ワトキンス氏は不正を強く否定している。マンフレッド氏によると、レッドソックス選手の処分対象であっても、誰も罪を問われなかっただろうとしている。
また、18、19年レッドソックス監督だったアレックス・コーラ氏は今季出場停止となった。サイン盗みと断定された17年のアストロズのベンチコーチ時代の処分で、レッドソックス監督としての処分はなかった。コーラ氏はすでに1月にレッドソックス監督を退任している。