ファウル直撃女性がMLBとカブスを提訴 弁護士は主張「何度も前例があったのに」

カブス本拠地のリグレーフィールド【写真:Getty Images】
カブス本拠地のリグレーフィールド【写真:Getty Images】

ファウルボールが顔面に直撃し両目の下を骨折、損害賠償約540万円を請求

 スタンドで観戦しているファンにとって、思わぬ事故となりうるファウルボール。2年前の2018年に、カブスの本拠地リグレーフィールドで行われた試合で、実際にファウルボールがファンの顔面に直撃する事故があった。この時にボールが直撃した女性が、両目の下を骨折したとしてMLBと球団を提訴した。米メディア「AP通信」などが伝えている。

 記事では「今週起こされたこの訴訟で、28歳のライラ・ズニーガの言い分はボールが直撃して意識を失い、両目の下を骨折し、歯に大きな傷を負ったということだ」と当時の事故の経緯をレポート。怪我を負ったズニーガさんは三塁線沿いの席に座っていて、ネットが無かったことが原因で直撃したと主張しているという。

「AP通信」では、ズニーガさんの弁護士のコメントも紹介。「フィールドから近い列に座っているファンに対して、ファウルボールが直撃して深刻な怪我を追う可能性があることをMLBとカブスは認識している。前例が何度も過去にあったのだから。昨年MLBは全30球団がネットを拡張すると発表していた…… しかしライラにとってみれば遅すぎることだ」と主張しており、ズニーガさんは、MLBとカブスに5万ドル(約540万円)の損害賠償を求める訴訟を起こした。

 MLBでは2018年にはドジャースタジアムで79歳の女性がファウルボールにより死亡。2019年にはアストロズの本拠地ミニッツメイドパークで行われたカブス戦では2歳の少女が頭蓋骨を骨折するなど同様の事故が多発しており、マンフレッド・コミッショナーは2019年12月に30球団すべての本拠地で防護ネットをさらに拡張すると発表していた。

(Full-Count編集部)

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