王貞治会長が掲げる16球団拡張構想 生まれるメリットとデメリットはどこに?

デメリットとして球界のレベル低下が叫ばれるが、果たして?

 2005年の楽天が参入した時はどうだったか? この時は近鉄とオリックスの合併による分配ドラフトやドラフト、他球団から自由契約となった選手らを集めてチームを作った。当然の如く初年度はレベルの差は歴然としたもので97敗を喫した。だが、リーグのレベルが下がったかというとそんなことはなかった。この時は球団数が増えたわけではないが、選手の数が増えれば、開花する才能も増えるとも期待できる。

 実際に楽天は5年目で2位になり、9年目でリーグ優勝、日本一になった。当初は実力差があったとしても、新陳代謝を繰り返しながら、高いレベルで戦っていけば、徐々に力をつけ、同じレベルの高さまで上っていくのではないだろうか。より多くの選手がチャンスを得られれば、例えば、千賀滉大や甲斐拓也に代表されるような“掘り出し物”が開花する可能性もあるのではないだろうか。

 あとは高い参入障壁をクリアでき、しっかりと経営していくだけの体力を球団が持てるかどうか、だ。プロ野球球団の経営にはコストがかかる。企業のスポンサードも必要になる。ただ、球団単体経営でも利益を生み出すことは十分に可能だ。旧態依然とした親会社からの資金注入をアテにする球団経営ではなく、健全かつ合理的な球団経営、スポーツビジネスを展開できれば、十分に採算は確保できるはずだ。あとは航空機の直行便など、各本拠地へスムーズに移動できるため交通網の整備も課題として挙げられる。

 王貞治会長が球界の未来を案じて提唱している16球団構想。より多くのファンに野球を楽しんでもらえる、多くの子供たちに夢を与えることができる。そう考えるだけでも、この“エクスパンション”には価値がある。

(Full-Count編集部)

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