打点王はチームの優勝に直結? パ・リーグは4年連続で輩出球団が頂点に
打点王がいるチームは総じてチームの打撃成績も優れている傾向が
それに加えて、上記の各球団の高いチーム打率に象徴されるように、チーム全体がチャンスメークにも長けているとあれば、より個人が打点を稼ぎやすくなるのも当然だ。傾向としては近年のパ・リーグと同様だが、歴代トップクラスの数字を記録した選手を擁するチームであれば、チーム全体の打線の完成度もそれ相応に高くなってくるのだろう。
打点王と所属チームの打撃成績には一定の相関性が見られたといってよさそう。さらに、歴代打点ランキングのトップ10に入った選手たちの場合は、その傾向がより顕著となっている。以上の点からいって、打点王と、その所属チームの打線全体の機能性には、十分に関連があると考えられるのではないだろうか。
また、先述の通りに直近4年間は打点王を輩出したチームがいずれもリーグ1位の勝率を記録しており、打点王が在籍しているチームは、打撃成績のみならずチームの順位も優れている傾向がある。これは歴代打点ランキングの場合も同様で、打点王を獲得する選手を輩出できるほどの打線を構築できたチームは、やはり成績面でもその恩恵を得られているようだ。
一種の縁起の良いジンクスともいえるこの流れは、果たしてこれからも継続していくのだろうか。近年は打線の機能性のみならず、チームの調子のバロメーターとしての側面をより強めつつある「打点王」の行方に、今後も注目していく価値はありそうだ。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)