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「コロナだけの責任にしたら成長は止まる」子供たちを後押した巨人・岩隈久志の言葉

無観客試合が続き、野球選手とファン、子供たちの距離は遠くなったのか……。緊急事態宣言以降、各球団や選手らがSNSや動画投稿サイト、オンラインサービスを使って、様々な活動を行い、解除後もその試みは続いている。そのため、ファンは新しい楽しみ方を見つけられたのではないかとも思う。巨人・岩隈久志投手もその一人。NPO法人キッズドア「明日への対話」オンラインイベント(協賛・Cleair、後援・POD Corporation)に「Zoom」を使って、出演。コロナ禍で外出自粛する日々が続く少年少女たちは、プロ野球選手との対面に目を輝かせていた。

巨人・岩隈久志【写真:荒川祐史】
巨人・岩隈久志【写真:荒川祐史】

復活を目指す日本球界2年目のシーズンを前に、子供たちにオンラインで夢の時間を提供

 無観客試合が続き、野球選手とファン、子供たちの距離は遠くなったのか……。緊急事態宣言以降、各球団や選手らがSNSや動画投稿サイト、オンラインサービスを使って、様々な活動を行い、解除後もその試みは続いている。そのため、ファンは新しい楽しみ方を見つけられたのではないかとも思う。巨人・岩隈久志投手もその一人。NPO法人キッズドア「明日への対話」オンラインイベント(協賛・Cleair、後援・POD Corporation)に「Zoom」を使って、出演。コロナ禍で外出自粛する日々が続く少年少女たちは、プロ野球選手との対面に目を輝かせていた。

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 貧困家庭の子どもたちに学習支援を行っている同NPO法人が行っている「明日への対話」。新型コロナウィルスによって環境が一変したことに戸惑う子どもたちに、この脅威を乗り越え、自ら「どのように生きるのか?」を考えてもらうきっかけを作るというのがコンセプト。いくつもの困難に立ち向かいながら、海外でも活躍の場を広げてきた岩隈に一回目のスピーカーとして白羽の矢が立った。

 参加したのはキッズドアが運営する東京と仙台の生徒ら約70人の少年少女で、8割は野球少年だった。オンライン上でのトークは初めてという岩隈は一人一人の顔をしっかりと確認しながら交流した。

 どんな幼少時代だったのか? 野球をはじめたきっかけは? 日本と米国の野球のスタイルの違いは? メンタルを強くするためにはどうしたらいいですか? など、子供たちからの質問にも丁寧に優しく答える姿が印象的だった。

 ある中学生から、切実な悩みを打ち明けられた。コロナ禍で部活動が休止になり、学校行事も中止。「モチベーションが下がってしまっています。岩隈投手も似たような経験はありますか? メンタルの保ち方、教えてください」という質問を受けた。真剣なまなざしで、「そうね……」と答えを導き出した。

「勉強ができなかったり、モチベ―ションが下がったり、それは、みんな不安な気持ちがあると思う。逆に、この時間をどう生かそうか考えることで、次のステップへの道が見つかると思う。コロナのせいにはしたくない。悔しい気持ちはあるけど、克服するしかないんだよね。コロナだけの責任にしたら(自分の)成長は止まってしまうよ」

 今やれるべきことは何か。目の前に立つ高い壁を乗り越えた時にどんな未来が待っているのか――。それを考えてほしいと訴えた。岩隈も見えない未来を想像しながら、逆境に立ち向かってきたこれまでの道のりを明かした。

「頑張っていけば、未来はいい方向になると自分を信じてやってきました。今のこの時期は、君たちにとっては最悪な事態かもしれないけど、ここを乗り越えれば、いい結果になると、分かる時がくる。悲観するのではなく、あの時期を耐えて、頑張ったから今があると思えるように、信じて取り組んだ方がいいと思います」

 岩隈も現在、負傷した右肩からの復帰を目指して、トレーニングを続けている。子供たちには「ダメか。復活できるかは、わからないけど、必ずいい方向にいくと信じて、練習に取り組んでいます」と日本球界復帰2年目を迎える現状も報告した。

 普段、直接、触れ合えることができない選手との対話に質問コーナーは弾み、野球少年はたくさんのアドバイスやエールをもらっていた。このコロナ禍で大人だけでなく、迷い、悩み、前に進むことができない子供たちも多くいる。1時間を超えるオンラインミーティングは貴重な時間となっただろう。岩隈の着飾らない言葉は存在を身近にし、参加した子供たちの背中を押した。

後援:POD Corporation

(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)

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