通算609発ソーサ氏は「最悪だった」 元同僚右腕が語る自己チュー列伝

カブス時代のサミー・ソーサ【写真:Getty Images】
カブス時代のサミー・ソーサ【写真:Getty Images】

ソーサと同僚だったウェンデル氏「自分がホームランを打つことにしか興味がなかった」

 マーク・マグワイアVSサミー・ソーサ。1998年のシーズン最多本塁打記録対決は多くの米国ファンを熱くした。米スポーツ局ESPNは14日(日本時間15日)にドキュメンタリー番組「Long Gone Summer」で両選手のキング争いを振り返ったが、ソーサの元チームメートにとっては、あまり良いものとはなっていないようだ。米ニューヨーク・ポスト紙は「ターク・ウェンデルがサミー・ソーサを『最悪のチームメートだった』とこき下ろした」と伝えた。

 ウェンデル氏は93年からカブスなどで通算552試合に登板した救援右腕だ。地元ラジオ局「WFAN」に出演した際に、「最悪のチームメートの1人」、「自分がホームランを打つことにしか興味がなかった。たとえ、チームが20対1で負けたとしても、自分がホームランさえ打っていればハッピーだった」と語ったという。

 当初はプライベートでも仲が良かったようだ。それでも、ソーサの「やりたい放題」に気持ちは離れていったという。「1対1で、フィールド外で付き合うと彼はいい奴なんだよ。射撃練習場にも何度か一緒に行った。だけど、彼は、自分のことしか考えてない感じだった。みんなにチヤホヤされて、何してもいいと思っているような奴がいるだろう? ソーサはそれが度を超えていたんだよ」と振り返っている。

 ウェンデル氏は97年途中にメッツへ移籍。それでも、かつてのチームメートの悪い噂しか聞かなかったようだ。「僕が(カブスを)離れたあと、もっと悪化したみたいで、チームが負けた後に、ソーサが、クラブハウスで音楽をかけてたりなんかしてた時、多分ケリー・ウッドだったと思うけど、彼がソーサのステレオを無茶苦茶に壊したんだよ」。

 ソーサは通算609本塁打を放ったものの、ステロイド使用の疑惑がかけられ、現役引退後の09年にはドーピング検査で禁止薬物に陽性反応を示したことが報じられた。ウェンデル氏は1度もステロイド使用現場を見たことはないというが、「(使っていたとしたら)才能があったから悲しいことだよね」、「ステロイド検査をするようになって、彼の本当のアスリートとしての能力が見られた気がする。ボルチモアの時(2005年)はホームラン数が14本ぐらいになってしまった」と語っている。

 かつてメジャー球界を引っ張ったスーパースターだが、周囲の評判は決して良くなかったようだ。

(Full-Count編集部)

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