NPB斉藤コミッショナー、開幕3か月遅れも感謝「次につなげることが使命」

NPBの斉藤惇コミッショナー【写真:荒川祐史】
NPBの斉藤惇コミッショナー【写真:荒川祐史】

「コロナ禍で疲弊した国民を元気づけ、社会に明るさを取り戻す一助となることができれば」

 日本野球機構は19日、プロ野球の開幕にあたって斉藤惇コミッショナーのあいさつを発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、当初の3月20日から3か月遅れての開幕。斉藤コミッショナーはファンや医療従事者らへの感謝を伝えた。

 斉藤コミッショナーのコメントは以下の通り。

 2020年のプロ野球は、当初の予定から約3か月遅れて開幕を迎えることができました。開催へのご努力をいただいた多くの関係者、支えてくださるファンの皆様に心より御礼申し上げます。また非常に困難な状況でありながら、プロ野球の灯を絶やすまいと決断した12球団のオーナーはじめ職員の皆様の熱意に改めて謝意を示すとともに、この日に向け準備を整えてくれた選手に敬意を表します。そして、国民を今回の災禍から守るため、一意専心ご尽力されている医療従事者、各地の保健所、エッセンシャルワーカーの皆様にこの場をお借りして深く感謝いたします。

 新型コロナウイルスの感染拡大は世界中を混乱に陥れ、人々の生活に大きな変化をもたらしています。プロ野球も開幕を延期するという苦しい決断を下さざるを得ませんでした。実態も、どこまで感染が広がるのかも分からない。そんなウイルスとの闘いは、まさに手探りの状態で始まりました。ただ、われわれの中に常にあったのは、スポーツという文化を大事にし、国民の皆様に少しでも勇気を与えるべく開幕を目指すという強い意志です。

 日本プロサッカーリーグとともに立ち上げた新型コロナウイルス対策連絡会議では、感染症をご専門とされる専門家チームと地域アドバイザーの先生方から様々なご提言をいただき、引き続きお力添えをお願いしています。この見えない敵への対処の仕方も少しずつですが分かってきました。まずは無観客での開幕となったことをお詫びするとともに、状況が許せばファンの皆様に再び球場にお越しいただき素晴らしいプレイを楽しんでいただけるよう努力を続けることをお約束します。

 まだ新型コロナウイルスの感染は収束したわけではありません。開催におきましてはできうる限りの感染予防、感染拡大の防止策を引き続き気を緩めることなく行って参ります。2020年は特別な年になるでしょう。無事にシーズンを戦い抜き、日本シリーズを終える。そして、今シーズン得た経験を次のステージへとつなげることが、われわれに課された使命でもあります。

 プロ野球の開幕が他のスポーツやエンターテインメント開催の指針となり、コロナ禍で疲弊した国民を元気づけ、社会に明るさを取り戻す一助となることができれば、これ以上の喜びはありません。今後とも、変わらず応援いただきますようお願いいたします。

(Full-Count編集部)

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