大物代理人ボラス氏が年俸交渉への関与否定 「私は何も言ってない」

大物代理人のスコット・ボラス氏【写真:Getty Images】
大物代理人のスコット・ボラス氏【写真:Getty Images】

MLB機構や選手会の決定の度に、これまで様々な行動を起こしてきたボラス氏

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でいまだ開幕の見通しが立たないMLB。大物代理人のスコット・ボラス氏はこれまでに顧客である選手たちに年俸削減要求を断るようメールで通達。また顧客のマイナー選手へ年間給与を支払うことを約束するなど様々な行動を起こしているが、これらが開幕を遅らせる一因になっているとの見方もある。そんななか、米全国紙「USAトゥデイ」がボラス氏側の言い分を伝えている。

 ヤンキースのランディ・レバイン球団社長が「スコット・ボラスが選手会に混乱を引き起こすような間違った情報を流している、という話を本当によく耳にする」と話したことを引き合いに、記事では「完全に私利的な目的のために2020年のMLBの交渉を滅茶苦茶にしている、と思っている人が多くいる」と言及。その上でボラス氏の強い否定発言を紹介した。

「私は交渉に関わってはいない。それは絶対にない。なぜオーナー達が、そう思うのかは分からないが、私は何も言っていない」

「私の仕事は、私が代表している選手の個人的なニーズに、個別に対応しているだけ。彼らが質問したときにだけ、私が答えている。選手が電話で情報について尋ねる。そして私がそれに反応する。私は彼らに意見しているのではない。ファクトを伝えているだけだ。そのファクトを元に、選手は自分の意見を明確にしていく」

 また、ヤンキースの選手会代表でボラスが代理人を務めるザック・ブリットン投手も「スコットとは毎日話をするし、選手会のメンバーとも毎日話をする。彼は選手会での僕の意見に影響を与えようとしたことは全くない。僕が彼にアドバイスを求めれば、彼は僕にアドバイスをくれる。だけど、彼が選手会のことに干渉しようとしたことはない」とボラス氏を擁護している。

 ボラス氏の影響力は強く、今回、マンフレッドコミッショナーとトニー・クラーク専務理事の出した枠組み案に対しても、ボラス氏が意見したのではないかいう見方は根強い。これに関しても、ボラス氏は「まずは選手たちが話し合い、その後私に電話してきて、その案について話す。私は選手と個人的に話をするだけで、グループで話し合うことはない」と関与を強く否定している。

(Full-Count編集部)

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