イチロー出現が「人々の心の拠り所」に MLB公式が2001年シーズンを回顧

現在はマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏【写真:Getty Images】
現在はマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏【写真:Getty Images】

アメリカ同時多発テロ事件が起きた2001年を特別なシーズンとして紹介

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でMLBはまだ開幕の時を迎えていない。MLB公式サイトでは「生の試合が見られない間、毎週、ある年を選んで振り返っている。その年に、何が起き、何が重要で、何が最も記憶に残っているかをレビューする」として、特定のシーズンに焦点を当て特集。2001年は「ファンに鮮明な記憶として残っている」シーズンとして、この年の球界5大ニュースのひとつにイチロー氏のMLBデビューを挙げている。

 記事では「(この企画で)MLB.comのファンが、この年を私に最も多く勧めた。理由はすぐわかるはずだ。この年にアメリカ同時多発テロ事件が起きた。それは野球シーズンが終わりに近づいた頃に起こり、この国の最も悲惨な時間のなか、力を合わせて心を癒していく過程で、野球は人々の心の拠り所となった」とし、悲惨なテロの起こった2001年シーズンが特別なものであったと伝えている。

 2001年の米球界5大ニュースのひとつにイチロー氏のデビューを挙げており、「イチローがリードして、マリナーズが歴代最高の1つとなるシーズンを作り上げた。この年にプホルスと共に登場したのは、イチローだ。彼が証明したのは、日本の野手がMLBでただ単に生き残れるということだけではなく、繁栄できるということだ」とその功績を称えている。

 さらに「彼(イチロー氏)はA・ロッドの抜けたこのチームを、特別なものへと変えた」とし、マリナーズのこの年の116勝というのはMLBのタイ記録であったこと、マリナーズがその年以来プレーオフに進んでないことなどを紹介。この他、この年に起こった主な出来事としては、アルバート・プホルスの登場、カル・リプケンJr.のオールスターゲームでの劇的瞬間、バリー・ボンズの残した成績、ワールドシリーズなどを挙げている。

 コロナ禍という前代未聞も苦境のなか、人々が野球を求める思いは2001年と同じ。ファンも当時の記憶に触れながら、開幕を今か今かと待ち望んでいることだろう。

(Full-Count編集部)

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