「やるしかないと分かっていた」 西武ニールの躍進を支えた覚悟と不屈の精神

アスレチックス時代の恩師も認めるニールの精神力

 だが、日本でのキャリアは万事順調だったわけではなかった。昨季は4月2日のロッテ戦で初登板初勝利を上げたが、その後は1軍登録を抹消され2軍で調整。ニール自身も日本の中5、6日の登板間隔には「いつ、どれくらい投げるべきなんだろうか」と戸惑っていたことを明かしている。それでも「ここに残りたかったらやるしかないということは分かっていた」と“異国の地”で自身の居場所を確立するために覚悟を決めたという。

 日本で生き残るため、投手コーチに助言を求めることも厭わなかった。カットボールに磨きをかけることの重要性を説かれた。自身のプライドを捨て日本の野球に適応するためにトレーニングを続け、結果的に11連勝をマークするなどニールはチームに必要不可欠な存在となった。

 そしてニールの躍進を支えているのが“辛抱強さ”だという。2016年から2年間所属していたアスレチックス時代について、現在もチームの指揮を執るボブ・メルビン監督は「彼は不屈だ。それには精神的な強さが要る」と明かし、ニールを語るうえでメンタルの強さは欠かせなかったとしている。それを示すかのように、2月に開幕投手に抜擢されてから4カ月の間気持ちを切らすことなく調整を続け、開幕戦では無観客の中で堂々のピッチングを披露した。

 2020年シーズンも最高のスタートを切ったニール。持ち前の“精神力”と“順応力”を武器に、来日2年目も先発ローテの柱としてチームをリーグ3連覇に導く活躍を期待したい。

(Full-Count編集部)

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