新庄剛志氏の現役復帰は可能なのか? GG賞9度の名外野手が語る“条件”とは…

日本ハムのコーチも務めた平野謙氏【写真:編集部】
日本ハムのコーチも務めた平野謙氏【写真:編集部】

平野氏は新庄氏と06年日本ハムでコーチ、選手の間柄だった「年齢は全然関係ないですよ」

 もちろん、現役時代の新庄氏の図抜けた能力は、よく知っている。「守備は上手、確かに肩も強く、体の使い方も上手かった」。選手とコーチの関係で、共にチームの日本一に貢献した2006年の記憶も呼び起こす。よく覚えているのは、守備位置。平野氏が考える通常の位置よりも深く守る新庄氏に意図を聞くと、らしい答えが返ってきたという。

「頭の上を越えて後ろを抜かれると、かっこ悪いじゃないですか」

 投手にとっては外野の頭を越える痛打より、内野と外野の間に落ちるポテンヒットの方が、ダメージは大きいと平野氏は思っていただけに、その一言に面食らった。「もう少し前に出て守ってほしい」と言うと、最初は従ってくれたが、いつしか守備位置はズルズルと後ろに……。我が道を行く“宇宙人”らしい考えは、今では微笑ましい思い出だ。

 現役時代と同じく、その一挙手一投足が球界の注目を集める特別な存在であることには間違いない。挑戦を続ける新庄氏に、平野氏は期待を込めて言う。「年齢は全然関係ないですよ」。50歳を目前にした男が、再びプロ野球のユニホームに袖を通した姿を見てみたい。

(小西亮 / Ryo Konishi)

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